2024年度の講義概要



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数学演習I(情報理工学科クラス)

「数学AI(線型代数)」と「数学BI(微分積分)」 の講義内容に対応する演習の授業である。 授業は「線型代数演習」と「微分積分演習」を交互に隔週で行なう。 数学分野において自分で実際に計算することは、諸科学の実験に相当する営みであり、 対象に馴染み理解を深めるために必要不可欠である。 この科目は引続いて学ぶ数学の基礎としてだけでなく、 物理学・工学等の理工系のあらゆる科目の基礎として重要である。

この中から、「微分積分演習」7回(隔週)を担当する。

情報数理演習I

この授業は、 ∀∃を用いた命題の記述・証明、公理に基づく一般的な線型空間論、 および複素数を使った解析学について演習を行い、 次のような内容の理解・習熟を目的とする:

この中から、「ε-δ論法演習」などの5回を担当する。

主な参考書

計算機数学

「この問題は計算機でも計算できないなぁ」 「君は実に…計算が下手なんだなぁ」 「そうじゃなくて計算できないことが証明できるんだよ」 「え?どゆこと?」

「計算」とは何か、「計算できるか/できないか」というような問いに対して、 数学では、「計算機が行なうこと」を「計算」と考え、 計算機が行なえることを「計算モデル」として定式化することによって 「計算」を定義し、明確に答えることを可能にしてきた。 本講義では、代表的な計算モデルを取り上げながら、 計算の理論・アルゴリズムの概念・計算量の理論の初歩を紹介し、 計算の可能性・効率について論ずると共に、 具体的な例として幾つかの基礎的な数理アルゴリズムについて触れる。

主な参考書

構成的ガロア理論

学部での数学の授業に引続くトピックとして、 構成的ガロア理論の入門的内容を講義する。 ガロア理論では所与の多項式のガロア群を決定することがまず大きな問題となるが、 その逆方向として、所与の有限群に対して それをガロア群に持つ多項式の存在を問うのが「ガロアの逆問題」である。 特にそのような多項式の具体的な構成を重視するとき 「構成的ガロア理論」と呼ばれる。 本講義では、ガロア理論の復習から始めて、構成的ガロア理論の基本事項として、 クンマー拡大・ヒルベルトの既約性定理・生成的多項式・ネーター問題 などの話題から、基本的な内容を選んで紹介する。

主な参考書

代数学III(ガロア理論)

「この方程式は平方根だけじゃ解けないなぁ」 「君は実に…方程式を解くのが下手なんだなぁ」 「そうじゃなくて平方根だけじゃ解けないことが証明できるんだよ」 「え?どゆこと?」

方程式の解法理論から生まれたガロア理論は、 現代では体の拡大の理論として定式化され、 さらに様々に一般化されて数学のあちこちに現れている。 本講義では、方程式の古典解法から始め、 体論の基礎事項の後に、体の拡大の理論としてのガロア理論を扱い、 最後にガロア理論を踏まえて古典解法を再訪する。

数学を学んでガロア理論を知らずば画竜点睛を欠く。さぁ君もいますぐ登録。

主な参考書

数の世界

小学校の算数以来馴染みの深い「数」、とりわけ「整数」の振舞いについて、 様々な奥深い現象を紹介する。 剰余と合同式、ユークリッドの互除法による最大公約数の計算法、 連分数展開、方程式の解法理論の歴史、素数の概念の意義と見直しなどの話題に加え、 暗号など近年の情報化社会における応用などを通じて、 数理現象の探求が数理技術として活用されている様子にも触れる。 高校の「数学II・数学B」程度の予備知識を想定する。

主な参考書

現代数学B

「0.999…って大体1だよね。」 「大体ってなんだよ。ちょうど1だよ。」 「え?そうなの?」

実数全体の集合Rは多くの数学的現象の基本的な場であり、 ただ数が集まった集合であるだけでなく、 四則演算が出来るという代数構造、 大きい/小さいという順序構造、 近い/遠い・収束・極限という距離・位相構造を備えていることが重要である。 本講義の前半では、 より基本的な数である自然数から実数を構成する道筋を辿ることで 実数の基礎付けを行ない、 後半では、実数の基本的な構造の中でも特に距離・位相構造に焦点を当てて、 幾何学・解析学が展開する場としての実数の基本性質を講義する。 集合・写像・同値関係などの用語を用いるので、 「現代数学A」(或いはそれに準じる科目)を学んでいることが望ましい。

主な参考書