~従来の言語とオブジェクト指向言語の違い~
電卓のプログラムをオブジェクト指向言語と、手続き型言語で作る場合で考えてみる。
手続き型言語
手続き型言語の場合右の図のように命令を組み合わせて電卓のプログラムを作っていく。
手続き型言語でプログラムを作っていく場合、初めにどのような順序で処理を行うのかをきっちり決めてからプログラムを作らなければならない。
また、プログラムを変更する場合、どのような順番に処理を行うのか全て初めに考えてからプログラムを作っているので、変更したい部分を直すだけでなく、他の部分も一緒に直さなければならない。
オブジェクト指向言語
オブジェクト指向言語で電卓を作る場合、まず「電卓オブジェクト」というものを作ってから、これに動作をつけると言う方法でプログラムを作っていく。
また、ボタン・表示画面などの要素に分けて『オブジェクト』とし、それを組み合わせることで「電卓オブジェクト」を作ることも出来る。
例えば、「クリアボタン」のオブジェクト、「1のボタン」のオブジェクトのように分けることができる。 「クリアボタン」のオブジェクトには、ボタンが押された時、表示画面に表示されていた数字をクリアして「0」と表示するという動作を、「1のボタン」のオブジェクトには、ボタンが押された時、表示画面に「1」と表示するという動作を付ける、というようなプログラムの作り方をしていく。
これを図に表すと右のようになる。
この図に書かれているオブジェクトだけではなく、「+ボタン」、「0のボタン」のオブジェクトをつくり、電卓オブジェクトに追加することもできる。逆に、いらない要素を削除することもできる。
このように、オブジェクト指向言語でプログラムを作る場合、思いついた順番にオブジェクトを作り、そのオブジェクトを組み合わせてプログラムを作ることができる。
また、プログラムの修正・変更を行う場合、オブジェクトを組み合わせてプログラムを作っているので、変更したいオブジェクトだけを変更すれば、他のオブジェクトは変更する必要がない。
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