機能創造理工学II <<<戻る
2011年 担当、後藤貴行、春学期・水曜一限・3-321
何を学ぶか |
これまで学んだニュートン運動方程式を使えば、微分方程式(=数学)さえ出来れば、ロボットでもスペースシャトルでも回転寿司の回る台でも、日常におけるすべての運動の問題が解けます。しかし、現代社会においてニュートン力学を適用出来ないケースが三つ存在します。それは、
粒子の速度がとてつもなく速い場合
の場合です。現代社会を支える、金属、半導体の中の電子は1と2にあてはまりますし、光通信やレーザーに登場する光子は3です。光を操作したり検知するデバイスを作るには1-3の全てが必要です。それから、未だに殆ど解明されていない現象の代表例として、摩擦があります。表面がつるつるしていれば良いかと言うとそうではなく、原子レベルで平坦な金属を貼り合わせると滑るどころかくっついて離れません。これを理解するのにも1と2が必要です。実は、1と2を理解するための科目は、「統計力学」と、「量子力学」と言って、これから先、どんどん習って行くわけですが、その準備をするための講義が機能創造理工学IIです。
※ 3は「相対論」です。残念ながら、本講義では深く取り扱うことはしません。
2011年度講義内容 |