低温電子物性
(旧科目名: 固体物理U)
低温での固体中の電子の振る舞いを学びます。
要するに、量子力学+量子統計(フェルミ・ボース)に、周期構造をちょっと加えただけです。
- 〔ガイダンス〕固体の中にあるもの−電子と正イオンと核と、そして偽粒子(準粒子)
- ラウエ条件と第一ブリユアンゾーン(Bragg条件)、昔は第二第三もやってましたが重要でないことに気付いて第一だけにしました
- 分散と波束のボケ(PCでシュミレーションを実演)−宇宙通信が出来るのは光の分散がリニヤなおかげ(余談)
- Blochの定理(結局、周期境界条件が全て)⇔周期境界条件を止めるとトンデモないものが色々出て来る(トポ絶とか)
- タイトバインディング近似(ブラ・ケットで計算すると速い!)、負の有効質量の意味
- 二次元のタイトバインディング、四角いフェルミ面
- 2D-TBのDOS(結局、誰もレポート出さず!)
- Drudeモデルの光学伝導度、抵抗は
夜更け過ぎに高周波域で容量へと変わる
- 超伝導のクーパーモデル、無事にΔE<0になるか?
- 超伝導クーパー対のサイズ、状態密度
- 分子場近似での秩序状態とスピン波
- スピン波、「みんなで踊ればコワくない」
- スピン波と分散、一・二次元のマグノンはBECしないので磁気相転移もない(マーミン・ワーグナーの定理)
- 〔試験、A4手書きメモ持ち込み可〕 49%の受講者がAまたはB評価でした。大変良かったです。
2015年度の問題
○過去問の例
2013年度 秋学期 低温電子物性 1/23(木)、3限、3-325
(以下から3問選択して解答)
・分散について例を挙げて説明せよ
・状態密度は何によって決定されるか説明せよ
・強く束縛された電子の近似について説明せよ
・ブリルアンゾーンについて説明せよ
・自分で設問を作り解答せよ