徒然物草付録
数理実験の試みと表ソフトの活用(2011-02-20)
授業や講演で、コンピュータを用いた数理実験を何度か行なっているが、
表ソフト(OpenOfficeCalc・MS-Excelなど)を利用するのが相当良いなぁ、
と思い始めているので、備忘と提案とのために書き付けておこう、
というのを書きかけのまま半年以上放ってあったのを発掘したので、
掲載しておこう。
- 一般的なソフトウェアであるので、大抵の実習環境に既に用意されているし、
参加者も基本的な操作については知っている。
- プログラミングに伴う面倒なこと
(それぞれの言語の文法や種々の決まり文句・判り難いエラーメッセージなど)
が少なく、
実際の実習操作(記述する必要のある事柄など)と数理(アルゴリズム)とが近い。
- 以上のことから、実習を行なう側に要求される事項
(プログラミングの技術やソフトウェアの維持管理の知識など)
が少なくて済むので、
比較的誰にでも出来て、それにより継続的に実施していき易く、
ノウハウの蓄積にも繋がっていくのではないか。
(現状では、コンピュータを用いた実習は、
コンピュータに詳しい一部の教員の個人的な試行実施の繰返しに留まり、
継続的な授業実践に繋がっていないように思う。)
- シートに2次元的に並んでいるセル達がそのままフロントエンドとして働くので、
途中の計算結果の表示も出来て、
プログラムの実行中に変数やレジスタの値を追跡するのと同じ効果が自動的に得られ、
計算の実際が把握し易い。
- 但し、ループ終了を自動判定して違う動作に進む、というようなことは難しい。