徒然物草(2006年12月)
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みなさま、佳いお年を。(2006-12-31)
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金沢に出張中。初めて出張にノートパソコンを持ってきた。
今回の口演では計算の実演をするからというのが主な理由だが、
科研費が当たったのでそれで持ち運び用のB5ノートを買ったので、丁度良かった。
という訳で、直前準備に困らないように、宿もネット対応の所にして繋いでいる。
折角なので記念に更新。つうか、とっとと準備しろ、と。(2006-12-26)
帰ってきました。「Kummerの論文を読む」というのがメインの集会。
講演で伺って改めて考えれば、
19世紀前半というと、代数的整数や環の概念もなく、群の定式化もなく、
Galois群はGaloisの頭の中にしかなかった、という時代。
その頃に円分体の類数の第1因子だ第2因子だという議論をしてるんだよな。
しかも計算機もない時代に相当な計算をしている。19世紀の人は凄いね。
もっとも正しくは「19世紀の凄い人は凄い」ということか。
温故知新、19世紀の数学をもっと勉強すべきなのかも知れません。
もっと寒いかと思って覚悟していたが、暖かかった。
雪の兼六園が見られなくて残念。雪吊りは見えたけど。
とにかく魚が旨いね。(2006-12-27)
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大学のクリスマスパーティに参加。
今までは遠慮して出ていなかったんだが、懇親をするだけでも良いのであろう。
神父さん達の住まいにもなっている建物の中で行なわれた。
入るのは初めてであったが、雰囲気のある建物で、
ここに勤めている間に一度は入っておくのも悪くない。
聖歌隊の合唱などもあり、和やかなパーティであった。
(2006-12-22)
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年内の授業は終了。しかし、まだ出張と会議とがあるのであった。
(2006-12-21)
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教育基本法改定案、遂に成立。
まさかと思うことをやってしまう現政権の怖さがいよいよ現実になってしまった。
東京にいたら国会周辺での運動にも駆けつけたかったのだが。
これを採り上げているウェブ上の記事も多くあるが、
その中に「準憲法たる『教育基本法』からただの法律の一つになり下がった」
というような言葉があった。次の選挙では是非勝って、元に戻そう。
(2006-12-16)
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京都へ出張。
最近は何だか出張中しか数学に集中できないので、こゆ機会は大切だ。
指導中の修論の参考も兼ねて仲間に色々質問。
今回の集会では、プログラム委員という形でお手伝いしたが、
実際の講演者探しでは余り貢献できなかった。
しかし、もう一人のプログラム委員や講演者の推薦をして下さった方々のお蔭で、
充実した講演を揃えることができ、
参加者も初日から100人突破、2日目で150人突破と、大盛況であった。
外国から長期滞在中の若手の人に良い機会と多く声を掛けていたので、
日本語堪能な人も多く、板書英語で講演日本語とか、
講演英語でプロジェクタ資料日本語とかいう発表もあった。
講演者探しでお役に立てなかった代わりと言っては何だが、
若手の交流を主とした非公式懇親会の幹事を務め、
30人以上の参加を得て、参加者からも好評を得ることが出来た。
こゆのは形式的なものよりも気楽なものが良く、
店などを凝るよりも、とにかく集まって話すことを大切にすれば実りがある。
土曜は観光、宇治へ。源氏物語宇治十帖の里である。
源氏物語ミュージアムから宇治上神社を経て宇治川を渡り平等院へ。
源氏物語ミュージアムは常設展示の中では六条院の1/100模型が見所か。
今年は暖かいようで、まだ木によっては紅葉も残っており、
散り敷いたる紅葉の上を雀のさくさくと音立てて歩くもをかし。
浮舟の君が身を投げたりけむ宇治川は流れも速く、
流るる音の聞こゆるに淋しさいと迫るもさもあらんとぞ見ゆる。
平等院は朝日に輝く鳳凰堂(阿弥陀堂)を見るという仕様のようで、
教訓:平等院は朝一に行くべし。
(2006-12-16)
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