徒然物草(2009年9月)
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大相撲九月場所千秋楽。(2009-09-27)
- 結び・優勝決定戦と2番続けて横綱同士の取組。
2番とも立合いで勝った方がそのまま勝ち切った相撲であったが、
それにしてもこれぞ横綱という凄い相撲だった。
相撲内容もさることながら、仕切りの間の緊張感、
お互いにじっくりと見合って、呼吸を合わせて腰を落として手を付き、
そして立ち上がって塩に分かれる、
これが実に素晴らしく、これだけでも見た甲斐があった。
これを見ながら考えたんだが、
千秋楽の結びの一番だけは仕切り制限時間を撤廃してはどうか。
お互いに呼吸が合うまで仕切りを重ねて立つ、これが相撲の本来である。
横綱同士の相撲くらい本来の形に戻しても良いのではないか。
制限時間で立つのではなく、お互いの呼吸で立ったら、どれほど見応えがあるだろう。
- 大関陣は前半こそ琴欧洲・琴光喜が喰い付いたものの、
終わってみれば二桁勝った大関はおらず。
把瑠都が5大関総なめで12番勝っても三賞一つだけだったのも、
放送時解説の北の富士さんの言っていた通り、
大関がその程度と思われているということでしょう。
- 稀勢の里・琴奨菊の両関脇は負越し。どうもいつまで経っても煮え切らない。
稀勢の里は立合い突っ張って行く相撲を意識しているようだが、
そうして手を伸して腰が立って脇が甘くなっているようだ。
前褌を狙って低く速く立つことを考えた方が安定するのではないか。
三役陣では先にも挙げた把瑠都の12番は立派。
来場所関脇で二桁勝てば、年明けは大関を狙う場所になるだろう。
- 鶴竜の技能賞も立派。把瑠都は三賞二つでも良かったと思うが、
把瑠都ならこの位は普通、という評価か。
それなら武州山の自身幕内初の10番を敢闘賞に評価しても良かったのではないか。
敢闘賞は奨励の意味も込めて、出せる時は出してもらいたい。
追記: 記録面では、白鵬の5場所連続14勝以上というのは史上初とか。
これは凄い。今年5場所で71勝4敗。来場所も14勝すると、
空前絶後と思われた北の湖の年間82勝を塗り変えた、
朝青龍の年間84勝という空前絶後と思われた記録を抜くことになる。
この記録を懸けて千秋楽に両横綱の決戦となるのか。大いに期待。(2009-10-06)
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学会で大阪に出張。講演を聴いたり情報交換をしたり、というのは置いといて。
合間に万博記念公園へ。太陽の塔を初めて見る。でかい。
でかいが、それだけじゃない、何か曰く言い難い凄みがある。
太陽の塔だけでなく、会場全体に40年前にそこにあった熱が残っているような。
良いものを見てきた。
帰りがけに出入口の売店で、熱に浮かされたようにみんなで太陽の塔のお土産を購入。
(2009-09-26)
追記:置いとかない方が良い話があった。
1955年の東京日光シンポジウムの録音テープが発見されて復元作業中
(何しろオープンリールテープなので再生だけでも大変)、
という話は春の学会の時に聞いたが、
今回の学会の数学基礎論及び歴史分科会でその進捗の報告があった。
講演の後で一松信先生から、自分がその録音に携わった、とのコメントあり。
何か凄い歴史を見た。関係者が存命なうちに是非作業を進めて下さい、
出来る限りの協力はする、と。
他の方からも、1世紀以上昔の歴史という訳ではなくとも、
今残すべきものを後生にしっかり残すのは数学史として大切、
とのコメントもあった。わざわざ聞きに行くだけの価値のある講演とコメントでした。
(2009-10-06)
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大相撲九月場所六日目。横綱白鵬に土。若武者翔天狼あっぱれ。
今年一番の番狂わせでしょう。
しかし、これが今年の4敗目、今年初めての金星配給というのが凄い。
(2009-09-18)
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選挙が終わってからの報道・討論番組などで、
民主党の政権公約を具体的に検証するものが多い。
どちらが勝っていても必要なものだと思うが、
従来通り自民党が勝っていたら、
自民党の政権公約を具体的に検証する番組がこんなにあったとは思えない。
これだけでも日本の政治が一歩進んだと言って良かろう。
というか、こんな小さな一歩すら何十年も進めなかったんだよな。
(2009-09-10)
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