数学科教育法1(立教大学)講義日記



4/16

初回。例年30名弱だが、今年は少なめに振れて20名を切る程度。 取り敢えず 能書きプリントとアンケートと

を配る。

プリントにも挙げたが、 参考書というか最近増えてきた数学教育を論ずる関係書籍の紹介。 つうか数学科の学生なのに 「数学セミナー」 を知らない人が多いとはどういう訳よ。 そんなこんなでついつい話が長くなって、 本やウェブサイトの紹介までで残り30分ほどになってしまった。

で、 「如何に教えるか」から「何故学ぶのか」まで遡る話に急いで入ろうとしたのだが、 作ってきたプロジェクタ資料を持ってくるのを忘れてしまったことを発見。 ぎょえぇ〜。 毎年話しているネタなので、なくても板書で出来ますが結構慌てた。 ここではもう授業時レポートは次回提出に回そうと予定変更を決めていたが、 良く考えたら、ここで授業時レポートを書いてもらう時間に入ってしまって、 「如何に教えるか」から「何故学ぶのか」までの話は次回でも良かったかな。

という訳で、下の課題は授業時レポートから次回提出の小レポートに変更。 今回の出席はアンケートで取ってるからいいが、 次回の予定(授業時レポートの回答紹介)は変更だな。どうしよう。 折角だから、レポートの留意点 (個別的・瑣末的なことでも良いから、なるべく具体的に。 単に漠然と「判り易い」「楽しい」「面白い」等では不可。) を強調した。自分が授業をするに当たっての参考のために、 「思い出してみる」のが主眼であって、 「どんな授業が良いか」という観念的な話ではないので。

小レポート(次回提出)

小レポート: 今迄に自分が受けた授業(中学・高校・大学、数学・それ以外問わず)を振り返って、 「こんな授業をしてみたい」 というのを思い出してみる。

4/23

「計算しない数学」(根上正也)を紹介。 この本は数学のお話の本としても良い本だが、数学教育書としても良い本だ。 ペリー運動というのは、この本で読んで初めて知りました。 そんな知識状態で何年間も「数学科教育法」の授業をしてたんですね。お恥ずかしい。

例年だと2回目の授業は初回授業時レポートの回答紹介だが、 今年は今回提出の宿題にしてしまったので、いきなり教材研究に入る。 題材は例年通り。

7番勝負(4勝先取)の対戦での、勝ち側から見た勝敗の並びパターンは何通り?

15分ほど時間を取ってから、 誰か前に来て発表する人はいないか、と促したが誰も手を挙げない。 というかそれらしい雰囲気が全くない。 ここで半ギレを見せて、そんな積極性のないことでどうする、 来年は教育実習に行って自分で教壇に立って授業をするんだろ、 (やりたくないならやめちまえ、とまでは言わなかったが、) と言って見せたら、ようやく手が挙がった。 試合数で場合分けする方法、次に7戦目まで便宜的に補う方法。 これだけの問題でもいろいろ解り方があるよね。 という訳で、次の小レポート(次回提出)を出して終わり。

小レポート(次回提出)

大学で数学を勉強していて/塾・家庭教師などで教えてみて、 中学・高校で学習した数学の内容で「あぁそういうことだったのか」と判ったこと。

4/30

前回提出の小レポートの回答紹介。 みんな良く考えてきてくれました。 先週ちょっと切れ気味になって悪かった。 この回答紹介だけで基本的なことは大体尽くされますね。 もうこの授業やらなくてもいいんじゃないか。 まぁでもここからもう一歩進むために、 ここで考えたことを具体化する技術を身に付けるために、 この授業を続けましょ。

時間がぎりぎりになったが、 教材研究の研究課題の続きと小レポート課題とは慌てて提示した。 など書いて更に続く。暫し待たれよ。

研究課題

5/7

前回提出の小レポートの回答紹介。 例年、授業の最初には2回小レポートを書いてもらって回答紹介をしているが、 初回の「こんな授業をしてみたい」では、 みなさん熱く書いてくれる一方で、 「あぁそうだったのか」と解ったこと の方は結構思い浮かぶのに苦労している様子。 余りにも中学高校の数学と大学の数学とが断絶していて、 そういう風に気付く機会がないんでしょうかね。