代数学III(ガロア理論)・講義内容と予定


期末試験のお知らせ

お知らせ

授業時のプロジェクタ資料を掲載する予定です。 各授業日の項から見て下さい。 但し、各授業中の前回の復習部分を含んでいるので、内容に重複があります。 印刷時には必要なページだけ印刷するなどして下さい。

講義概要

今までの代数系科目(代数学基礎・代数学I(群論)・代数学II(環と加群)) を踏まえて、体論およびガロア理論について講義する。 体論の基礎事項として、体の構成・代数拡大・超越拡大・代数閉体 ・拡大次数・共役・正規拡大・分離拡大などの概念を導入した後、 ガロア理論の基本定理を紹介し、 基本的な例として有限体・円分体・クンマー拡大などに触れる。 併せて古典的な問題意識として方程式の解法理論や作図問題との関連にも 時間があれば触れたい。

講義計画

受講生の予備知識・理解度に合わせて、適宜進度を見直すことがある。

主な参考書

講義内容

10/02

配ったプリント [page 0(pdf,14KB) |アンケート(pdf,7KB) |演習1(pdf,10KB) ] ・プロジェクタ資料 [10/02授業時(pdf,41KB) |10/02印刷用(pdf,33KB) ]

本講義の概観(Galois理論とは)。 今までに習った数学(算数)/人間と数学の歴史を振り返る。 古典的な方程式論。3次方程式の根の公式(Fontana-Cardano)。 4次方程式の根の公式(Ferrari)。

10/09

プロジェクタ資料 [10/09授業時(pdf,60KB) |10/09印刷用(pdf,48KB) ]

3次・4次方程式の古典的な解法理論を題材としたGalois理論の予告編。 3次方程式の所謂"不還元の場合"について。 二重根号と複二次式とFerrariの解法。

数体系の拡張。「数」とは何か。

10/16

数体系の拡張。「数」とは何か。(続き)

環の基本事項の復習。準同型定理くらいまで。

10/23

環の基本事項の復習。素元・既約元。素イデアル・極大イデアル。 ユークリッド整域・単項イデアル整域・一意分解整域。 特に体上の一変数多項式環での整除原理。

体の構成(分数化)。

10/30

体の構成(剰余環)。 体の代数拡大(定義・構成)とその拡大次数。

11/06

「見做し月曜日」につき、本授業なし

11/13

体の代数拡大。根体・最小分解体。代数閉体・代数閉包。 有限次代数拡大の基本的な不等式。

11/20

有限次代数拡大の基本的な不等式。共役・正規拡大。分離拡大。体の標数。

11/27

分離拡大。体の標数。Frobenius準同型。非分離拡大の例。有限次分離拡大は単拡大。

Galois理論とは。Galois拡大・Galois群。

12/04

Galois理論の基本定理。Galois対応の例:(2,2)型, S_3。

12/11

Galois拡大の推進定理。 Galois群と根の置換。判別式。

12/18

配ったプリント [page 1〜4(pdf,63KB) ]

Galois対応の例:複二次式(D_4)。 多項式の既約性判定。 円分体のGalois理論。円分多項式。

01/08

円分体のGalois理論。円分多項式。素数次円分多項式の既約性。 例:5分体・7分体。

01/15

円分体のGalois理論。(Z/mZ)^×の構造。 有限体とそのGalois理論。 巡回Kummer拡大。Dedekindの補題。

01/22

方程式の古典解法をGalois理論で見る。方程式の冪根による可解性。

定規とコンパスによる古典的作図問題や正多角形の作図。

01/29

期末試験を行なった。 [期末試験問題(pdf,31KB)]