2011年12月17日~18日 立教大学にて開催
[12月17日]
12月17日には、2011年10月-11月に都内小学校で行われた子どもの哲学の授業の詳しい実践報告が土屋陽介(茨城大学)より行われた。その上で村瀬智之(千葉大学)、河野哲也(立教大学)がそれぞれ実践の方法や背景等について簡単な発表・コメントを行った。また、教育学を専門にされている森田伸子先生(日本女子大)をお迎えし、教育学の観点からコメントを頂いた。
質疑応答では、授業を一緒に行った小学校の先生方にも感想やコメントを頂くことができた、より多層的に実践を検討することができた。また、特に実際の現場において子どもの哲学の授業実践が為される際の意義と問題点について活発な議論が展開された。
[12月18日午前]
ICPIC Korea報告
2011年夏に韓国晋州市で開催されたInternational Council of Philosophical Inquiry with Children(ICPIC)発表大会に参加した研究会メンバーより大会の様子についての報告が行われた。高橋綾(大阪大学)・本間直樹(大阪大学)からは、これまで行われてきたICPICの大会との比較も含めた全体的な報告が為された。豊田光世(兵庫県立大学)からは環太平洋に新たに構築されつつある子どもの哲学の実践者のネットワークであるPhilosophy with Children and Youth Network for Asia and the Pacific(PCYNAP)の概要の報告、および、日本からの参加の方法等が報告された。村瀬智之(千葉大学)からは、発表大会において発表された実践方法の紹介とそれを国内の学校で使用した授業実践の報告が為された。
[12月18日午後]
研究発表
「シティズンシップ教育としての「子どもの哲学」」
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発表者:森秀樹
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発表では、森秀樹(兵庫教育大学)により、シティズンシップ教育の位置づけと意義を詳細に検討した上で、子どもの哲学を応用する取り組みを考察した論考が発表された。
質疑では、シティズンシップ教育の定義から意義にかかわる問題や子どもの哲学をシティズンシップ教育応用していくことについてだけでなく、コミュニティの意味や民主主義の価値や現代社会のあり様といった点にまで話題がおよび、活発な議論が為された。