準備
Fortranとは何か?
コンピュータは「機械語(0と1で表される電気信号)」しか理解できません。人間と機械は、直接わかり合えない宿命なのです。そこでまず、Fortranという言語でコンピュータにやらせたいことの「手順」を書きます。
それを「Fortranコンパイラ」に読ませると、コンパイラが機械語に翻訳してくれます。
翻訳後のファイル(実行ファイル)をコンピュータに読ませると、 「手順」通りに動き始めて、ようやく人間とコンピュータの意思疎通が図れるわけです。
なんとも面倒な話ですが、結局、やるべきことの流れは以下のようになります。
- コンピュータに何をさせたいかを考える
- やらせることの具体的な手順をまとめる
- その手順をFortranで記述する
- コンパイルする(実行ファイルができる)
- 実行する
コンパイラというのは一種の翻訳ソフトです。
買ったばかりのPCには普通は入っていません。
Fortranのような言語は「プログラミング言語」と呼ばれていて、
C++やJavaなど様々な種類があります。それぞれに専用のコンパイラが必要です。
環境作り
Fortranを使うためには、少なくとも以下のものが必要です。- 計算用コンピュータ
- ソースコード用エディタ
- Fortranコンパイラ
が、当然ながら研究室にはFortranが使える環境があるはずなので、
今はとにかく
先生・先輩から「どうすればFortranが使えるか」教えてもらいましょう。それが終わったら、次へ進んでください。
作業の流れ
環境
コンピュータ:研究室のMacエディタ:"CotEditor"(自分でインストールすること)
ターミナル:"iTerm2"もしくは"ターミナル"
コンパイラ:"ifort"(インテルFortranコンパイラ)
準備
・フォルダを作る- デスクトップで右クリック[=2本指タップ]して新規フォルダ
- 「名称未設定フォルダ」の名前を「20xx」("xx"は現在の年号)に変える
- デスクトップにある「20xx」フォルダを開く
- 「20xx」フォルダの中に「Fortran」フォルダを作る
作業手順
作業手順は以下の通り。このページを参照しながら、「1日目」以降の課題に取り組んで下さい。
・ソースファイル(プログラムが書かれた文書)を作る
- "CotEditor"を起動する
- 画面上部のメニューバーから「ファイル > 新規」
- プログラムを書く
- "Fortran"フォルダの中に、"ファイル名.f90"という名前をつけて保存する
・「ターミナル」 で作業フォルダに移動する
- "iTerm"(もしくは"Terminal")を起動する
- 『cd 』(シー、ディー、スペース)と打つ(まだリターンは押さない!)
- ソースファイルが置かれているフォルダの場所を打ち込む
- リターンキーを押す
∼ riron$ cd Desktop/フォルダ名/Fortran
フォルダアイコンをターミナルの画面にドラッグ&ドロップすると良い
cdコマンドについては、UNIXの使い方を勉強して下さい。
・コンパイルする
- ターミナルに『ifort ファイル名.f90』と打ち込む
- リターンキーを押す
$ ifort ファイル名.f90
色々とメッセージが表示された場合はコンパイル失敗、何も表示されなければ成功です。
・実行する
- ターミナルに『./a.out』と打ち込む
- リターンキー
$ ./a.out
あとは、以下を繰り返す。
- エディタで「ファイル名.f90」を書き換える
- 保存する(コマンド+S)
- コンパイルする
- 実行する