準備

Fortranとは何か?

コンピュータは「機械語(0と1で表される電気信号)」しか理解できません。人間と機械は、直接わかり合えない宿命なのです。
そこでまず、Fortranという言語でコンピュータにやらせたいことの「手順」を書きます。
それを「Fortranコンパイラ」に読ませると、コンパイラが機械語に翻訳してくれます。
翻訳後のファイル(実行ファイル)をコンピュータに読ませると、 「手順」通りに動き始めて、ようやく人間とコンピュータの意思疎通が図れるわけです。
なんとも面倒な話ですが、結局、やるべきことの流れは以下のようになります。
  1. コンピュータに何をさせたいかを考える
  2. やらせることの具体的な手順をまとめる
  3. その手順をFortranで記述する
  4. コンパイルする(実行ファイルができる)
  5. 実行する
コンパイラというのは一種の翻訳ソフトです。 買ったばかりのPCには普通は入っていません。
Fortranのような言語は「プログラミング言語」と呼ばれていて、 C++やJavaなど様々な種類があります。それぞれに専用のコンパイラが必要です。

環境作り

Fortranを使うためには、少なくとも以下のものが必要です。
  1. 計算用コンピュータ
  2. ソースコード用エディタ
  3. Fortranコンパイラ
Fortranが使える環境を自分で一から用意するのは大変です。
が、当然ながら研究室にはFortranが使える環境があるはずなので、
今はとにかく
先生・先輩から「どうすればFortranが使えるか」教えてもらいましょう。
それが終わったら、次へ進んでください。
作業の流れ

環境

コンピュータ:研究室のMac
エディタ:"CotEditor"(自分でインストールすること)
ターミナル:"iTerm2"もしくは"ターミナル"
コンパイラ:"ifort"(インテルFortranコンパイラ)

準備

・フォルダを作る
  1. デスクトップで右クリック[=2本指タップ]して新規フォルダ
  2. 「名称未設定フォルダ」の名前を「20xx」("xx"は現在の年号)に変える
  3. デスクトップにある「20xx」フォルダを開く
  4. 「20xx」フォルダの中に「Fortran」フォルダを作る

作業手順

作業手順は以下の通り。
このページを参照しながら、「1日目」以降の課題に取り組んで下さい。

・ソースファイル(プログラムが書かれた文書)を作る
  1. "CotEditor"を起動する
  2. 画面上部のメニューバーから「ファイル > 新規」
  3. プログラムを書く
  4. "Fortran"フォルダの中に、"ファイル名.f90"という名前をつけて保存する

・「ターミナル」 で作業フォルダに移動する
  1. "iTerm"(もしくは"Terminal")を起動する
  2. 『cd 』(シー、ディー、スペース)と打つ(まだリターンは押さない!)
  3. ソースファイルが置かれているフォルダの場所を打ち込む
  4. ∼ riron$ cd Desktop/フォルダ名/Fortran
    フォルダアイコンをターミナルの画面にドラッグ&ドロップすると良い
    cdコマンドについては、UNIXの使い方を勉強して下さい。
  5. リターンキーを押す

・コンパイルする
  1. ターミナルに『ifort ファイル名.f90』と打ち込む
  2. $ ifort ファイル名.f90
  3. リターンキーを押す
色々とメッセージが表示された場合はコンパイル失敗、何も表示されなければ成功です。

・実行する
  1. ターミナルに『./a.out』と打ち込む
  2. $ ./a.out
  3. リターンキー

あとは、以下を繰り返す。
  1. エディタで「ファイル名.f90」を書き換える
  2. 保存する(コマンド+S)
  3. コンパイルする
  4. 実行する