本講義は理工学部数学科「応用数学I」・ 大学院理工学研究科数学専攻「応用数学特別講義I」・ 大学院理工学研究科理工学専攻情報学領域「情報数学特論」の合併講義である。
上智大学の学部シラバス内の本授業のページ [応用数学I |応用数学特別講義I |情報数学特論 ]
期末試験については、 授業時および本ウェブページで事前に案内していたが、 大学院科目としての「情報数学特論」について、 試験実施の公式掲示依頼に不備があり、一部連絡が行き届かない場合があった。 この事情に鑑み、連絡不備により期末試験が受けられなかった受講生については、 通常のレポート提出に加え、 期末試験問題に解答して 併せて提出することで、期末試験出席相当の評価をすることにしたので、 8/4の締切までに提出されたい。
授業時のプロジェクタ資料を掲載する予定です。 各授業日の項から見て下さい。 但し、各授業中の前回の復習部分を含んでいるので、内容に重複があります。 印刷時には必要なページだけ印刷するなどして下さい。
情報をディジタル化し、ネットワークを用いて転送、 さらに再生する場合に生じる誤りをどのようにすれば訂正する事ができるのか。 そのために考えられた誤り訂正符号についてまず解説する。 次にネットワークの巨大化に伴いますます重要となっている セキュリティ面からの要請で発展をしている公開鍵暗号などの現代暗号論について、 その概説を行う。 代数幾何・整数論などの必要な予備知識についても適宜補いつつ講義を進める。
符号理論・暗号理論の基礎数理について、入門的に紹介する。 以下は大体の予定。
配ったプリント [page 0(pdf,19KB) |アンケート(pdf,10KB) ] ・プロジェクタ資料 [4/17授業時(pdf,21KB) |4/17印刷用(pdf,15KB) ]
概説: 情報通信と符号・暗号。
合併講義のため、受講生の予備知識を確認する簡単なアンケートを行なう。 上記の講義計画はそれによって変わりうる。
プロジェクタ資料 [4/24授業時(pdf,44KB) |4/24印刷用(pdf,34KB) ]
情報理論(情報源符号化)入門まで。 情報源符号の定式化。一意符号・瞬時符号。
プロジェクタ資料 [5/1授業時(pdf,42KB) |5/1印刷用(pdf,41KB) ]
情報理論(情報源符号化)入門まで。 Kraftの不等式・McMillanの不等式。 生起確率も考慮した符号の効率。Huffman符号。
配ったプリント [演習(1)(pdf,13KB) ]・ プロジェクタ資料 [5/8授業時(pdf,52KB) |5/8印刷用(pdf,46KB) ]
情報理論(情報源符号化)入門まで。 Huffman符号。拡大情報源の符号化。情報量。エントロピー。
プロジェクタ資料 [5/15授業時(pdf,65KB) |5/15印刷用(pdf,52KB) ]
Shannonの第1基本定理。情報量は伝えるのに必要な手間に比例する。
符号理論(誤り訂正符号)の導入。
プロジェクタ資料 [5/22授業時(pdf,43KB) |5/22印刷用(pdf,39KB) ]
符号理論入門。誤り訂正符号。距離の公理。Hamming距離。 符号の最小距離と誤り訂正性能。 Hamming の 球充填上界(sphere-packing bound)。
プロジェクタ資料 [暫し待たれよ]
Hamming の 球充填上界(sphere-packing bound)と Gilbert-Varshamov の 下界。
線型符号。 有限体とその上の線型代数。
線型符号。同値な符号。生成行列・パリティ検査行列の標準形。 Hamming符号。
プロジェクタ資料 [6/12授業時(pdf,64KB) |6/12印刷用(pdf,55KB) ]
線型符号の例: Hamming符号。 巡回符号。有限体上の多項式環。良い符号の例とその背後にある数理。
プロジェクタ資料 [6/19授業時(pdf,32KB) |6/19印刷用(pdf,32KB) ]
巡回符号。代数の準備(有限体上の多項式環・中国式剰余定理・有限体のGalois理論)。
プロジェクタ資料 [6/26授業時(pdf,50KB) |6/26印刷用(pdf,50KB) ]
巡回符号。有限体のGalois理論。平方剰余符号。
プロジェクタ資料 [7/3授業時(pdf,76KB) |7/3印刷用(pdf,76KB) ]
平方剰余符号。冪等生成元。 良い符号の例とその背後にある数理。
暗号理論入門。
配ったプリント [page 1,2(レポート課題の例)(pdf,45KB) ]・ プロジェクタ資料 [7/10授業時(pdf,62KB) |7/10印刷用(pdf,59KB) ]
暗号理論入門。 暗号でできること(秘密通信・認証・署名・鍵共有・秘密分散など)。 共通鍵(秘密鍵)暗号・公開鍵暗号。
配ったプリント [page 3(レポート課題の例・提出要領)(pdf,27KB) ]・ プロジェクタ資料 [7/17授業時(pdf,70KB) |7/17印刷用(pdf,67KB) ]
RSA暗号の原理。 計算量について。素因数分解問題。離散対数問題。 Deffie-Hellman鍵共有方式。
ElGamal暗号方式・疑似乱数の話は授業中には出来なかったが、 プロジェクタ資料には残しておく(試験範囲外)。
期末試験を行なった。 [期末試験問題(pdf,28KB)(誤記訂正済)]