10/26(水):出発・・・?
出国、即入国。
自宅から3時間近く掛けて成田空港へ。だが、向こうの大学まで6時間以上掛かるため、遅い便だと到着が夜中になってしまうのでお断りする。
が、搭乗ゲート前で待機していると、「他の方は予約の調整が大変厳しく・・・」と私を狙い撃ち。
結局「じゃあ明日の同じ時間なら・・・」と押し切られてしまった。
お詫び+謝礼として、2万円+15000マイルをくれた。なんだかゴネてつり上げた感じになって申し訳無い。
というわけで、荷物を引きずり西へトンボ返り。
ちなみに一度出国しているので、再入国扱い。手続きが面倒。
研究室に居た師匠に「ただいま戻りました」と報告。滞在予定先にも「到着は明日になる」と連絡。
仕切り直し。前途多難な気配。
10/27(木):出発!
出国成功。
自宅からまた3時間近く掛けて成田空港へ。手荷物カウンターで「昨日はご協力有り難うございました。」と言われた。どうやら何かマーキングされていたらしい。
荷物に「priority」マークをつけてもらったり、隣の席が埋まらないようロックしてくれたり。微妙なVIP待遇。
荷物はどうやら、早く出てくるらしい。
釜山から高速バス、バスターミナルからタクシー、と乗り継ぎ、ようやく大学へ。
挨拶、おみやげ。
研究所の事務室へ行き、ゲストハウスの手配などをしてくれた事務員さんに東京土産を渡す。するとびっくりして「プレゼントをくれるのは日本の慣習なの?」と聞かれた。
なるほど、韓国にはこういう習慣は無いらしい。いきなり文化の壁を発見してしまった。
研究室のボスはドイツに帰っており不在だったため、同じ研究室の学生にお土産を渡す。
「あ、これバウムクーヘンじゃん!!」
「それ日本の神戸の店のお菓子で、人気あるんだよ。知ってた?」
「つーかこれ、元はドイツのお菓子だよ!ドイツ語で木のケーキって意味なんだぜ!」
と大喜び。作戦通り、つかみは成功。
ちなみに彼はポーランド(ドイツの隣国)出身で、ドイツ語も話せる。
鍵を受け取り、ゲストハウスへ行って休む。
10/28(金):修行開始
朝 2000W
勝手知ったる他大学。いつもの学食で朝ご飯。
下:ウインナと野菜の黒蜜煮。☆☆☆ 黒砂糖が入った汁で、ウインナとタマネギ、にんじんなどを煮込んだもの。 「ウインナが安っぽい...」とか「なぜ甘くする!?」 といった事は置いておいて、辛くない肉類は珍しい。 上:大根の千切りキムチ。★★★ キムチというよりは唐辛子粉をまぶしたような物。 そのため辛みが立っているが、大根の水分が多いので食べやすい。 左:ナスのナムル。☆☆☆ ちょっと醤油を垂らしたくなる味。まあ、素材の味は楽しめる。 右:白菜キムチ。★★★ 日本でもお馴染み。酸味が強い。 汁:わかめスープ。☆☆☆ わかめだけかと思ったら、底の方に桜エビのような小エビが2尾沈んでいた。 単純素朴で美味しい。学食初日はおとなしい料理で迎えてくれた。
キムチをしっかり食べて、体を慣らしておこう。
昼 2400W
教職員食堂。研究室の仲間(ポーランド人、韓国人)と一緒に。ピビンパ+コチュジャン★★☆ 日本では石焼きビビンバとしてお馴染みのピビンパ。 「ピビンパ」とは「混ぜご飯」の意。 これは石で焼かない単なる混ぜご飯。 コチュジャンは韓国風唐辛子味噌。日本のものと違い、激辛注意。
会話は「ここは緑が多いし良い所だけど、理系だから女の子が少ないんだよね〜」という感じ。
理系男子学生の悩みは世界共通らしい。
理系男子学生の悩みは世界共通らしい。
夕 3200W
教職員食堂。研究室の仲間と一緒に。韓国風うどん(カルグクス)。☆☆☆ 細いうどんを、とろみのあるスープにいれたもの。 辛くない。悪くはないが、スープに塩分が無いので、日本人の口には合わない。
韓国人との会話は、「日本のアニメ面白いよな!」といった感じ。
「そうだね〜」と適当に相づちを打っているが、ごめん。ワンピースもナルトもよく知らん。
韓国文化の前に日本文化を勉強しておくべきであった。
「そうだね〜」と適当に相づちを打っているが、ごめん。ワンピースもナルトもよく知らん。
韓国文化の前に日本文化を勉強しておくべきであった。
10/29(土):学食生活2日目
朝 2000W
ご飯と海苔と味噌汁と・・・見た目は日本食とよく似ている。
ただし、赤い。
下:キムチ炒め。★★★ 野菜炒めに、白菜キムチが入っている。 豚キムチの野菜版とも言える。 ちなみに、ハムのかけらが2切れ入っていた。 もっと動物性タンパク質がほしい。 またキムチは古くなった物を使用しているらしく、かなり酸っぱい。 上:もやしのナムル。☆☆☆ 辛くない料理は貴重。もやしは庶民の味方だね。 左:小松菜っぽいやつの味噌和え。★★☆ 一見辛く無さそうだが、絞ると赤い汁が出て来る。 水分が多いのでとりたてて辛いわけではないが、 そもそも水っぽくて美味しくない。 右:白菜キムチ。★★★ 今日のはかなりの浅漬けで、「唐辛子をまぶした塩もみ白菜」という感じ。 辛いだけで美味しくない。 汁:韓国風味噌汁(テンジャンチゲ)。★★★★★ 具は、大根、長ネギ、木綿豆腐。 底の方に、鱈のような魚のかけらが入っている。 汁を口に入れると、火傷したんじゃないか、というような痛みが広がる。 その犯人は、色が物語る大量の赤唐辛子粉と、 ネギに紛れて良いダシを出している青唐辛子。 韓国のり。☆☆☆ 学食で見たのは初めて。最近のものは、油も塩も控えめのようだ。最も凶悪な韓国料理の一つ、テンジャンチゲが早くも登場。
見た目はほぼ味噌汁だが、日本人とは相容れない刺激。
昼 2960W
ピビンパ。★★☆ 韓国語では、母音の後に続く子音は濁音の発音をする傾向がある。 逆にそれ以外は清音、もしくは鼻濁音になる。 よって日本で言う「BiBinBa」は「PiBim-Pa」という発音に聞こえる。 ほうれん草のナムル。☆☆☆
ポーランド人との会話は、
「日本のエネルギー政策はどうなっているんだ?」といった感じ。
面白い話題だが、ごめん、それを滔々と語れるほどの英語力はない。英語ニュースをもっと見ておくべきであった。
だが、日本の政党の話は意外と通じた。
相手の使った単語の意味を話の流れから理解し、自分のものとして使う。真剣に会話するのって楽しい。
「日本のエネルギー政策はどうなっているんだ?」といった感じ。
面白い話題だが、ごめん、それを滔々と語れるほどの英語力はない。英語ニュースをもっと見ておくべきであった。
だが、日本の政党の話は意外と通じた。
相手の使った単語の意味を話の流れから理解し、自分のものとして使う。真剣に会話するのって楽しい。
夕 3360W
教職員食堂の料理はこんなの。
五目ご飯みたいなの。☆☆☆ 味付けと具は五目ご飯っぽいが、 ちょっと油が入っており、チャーハンやピラフっぽくもある。 トッポッキのコチュジャン炒め。★★★★ トッポッキは、米でできた餅というか団子っぽいもの。 辛さを中和してくれるかと思ったが、やっぱり辛い。 豆腐ともやしのサラダ。☆☆☆ サラダというかナムルだが、まあポジション的に。
10/30(日):初めての日曜日
朝 2000W
日曜も学食は通常営業。自炊不可能なので、学食が無いと生きていけない。
写真撮り忘れた。
下:ウズラの卵黒蜜煮。★☆☆ 意外と出て来る黒蜜料理。ニンニクと青い小さな唐辛子と一緒に煮てある。 勇気を出して食べてみると、唐辛子は実は辛くない。ししとうだろうか。 少し辛いのは赤唐辛子粉がまぶしてあるせい。 上:草+コチュジャン。☆☆☆〜★★★ 名前がわからないが、生の草。 8mmx4mmx1mmくらいの肉厚の小さい葉っぱを持つ雑草みたいなの。 特に癖はなく、食感が良いためサラダに適している。 お好みでコチュジャンをからめて食べる。 左:レンコンの黒蜜煮。★☆☆ これまた黒蜜。日本のレンコンのきんぴらとよく似ている。 ただし、この黒蜜は原液に近く、かなり甘ったるい。 もちろん赤唐辛子粉入りで、後口ヒリヒリで腹立たしい。 右:白菜キムチ。★★★ 再び古漬けに戻った。芯の色も半透明のオレンジ色で、めっちゃ酸っぱい。 汁:葉っぱのスープ。★★★ 底の方に赤唐辛子粉が沈んでいるので、なるべくかきまぜないように。韓国料理の基本は「甘い」か「辛い」かどちらかだと思う。
昼 2200W
昼も一人で学食。朝食とあまり変わらないって?・・・まあ、そういう文化らしい。
でも値段は200W高い。
ちなみに夕食も昼食と似たようなもの。

下:サツマイモのコチュジャン炒め。★★★ サツマイモをトッポッキ、キャベツ、にんじん、鶏肉などと共に炒めたもの。 大部分はサツマイモで、鶏肉は2カケラ。 上:ジャガイモの黒蜜煮。★☆☆ また黒蜜。実は赤唐辛子粉がまぶしてあって、後から辛みが来る。 左:昆布とタマネギの千切り。★☆☆ 茹でた昆布とタマネギを細く切ったものに赤唐辛子粉をまぶしてある。 いかにも付け合わせっぽい脇役感。 右:白菜キムチ。★★★ 再び浅漬けに戻った。どうなっているんだ。 辛みがとがっていて、葉っぱは苦い。 汁:油揚げの味噌汁。☆☆☆ なんと、これは赤唐辛子粉が入っていない。 具は大根、長ネギ、油揚げで、日本の味噌汁と同じ。泣けてくる。辛くないスープがあると、1品1品の味がよくわかる。
黒蜜煮は甘いものだと思い込んでいたが、実は辛い場合も多いことを学んだ。
夕 2400W
ピビンパ。☆☆☆ 具材は、目玉焼き、エゴマの葉、にんじん・もやし等のナムル。 コチュジャンをいれなくてもサラダご飯みたいで美味しい。 エゴマの葉(だと思う。紫蘇っぽい葉っぱ。)が良いアクセントになっている。 でも、よく見ると油が多いのでヘルシーとは言えないかも。
10/31(月):滞在5日目
朝 2000W

なんだか赤いぞ。学食のおばちゃん、そろそろ本気を出してきたか?
下:キムチ炒めシーチキン入り。★★★ 再び古漬けキムチの炒め物。 今回はキムチメインで、シーチキンが混ざっている。酸っぱい。 上:するめいかの甘辛炒め。★★★ するめいかに砂糖とコチュジャンをからめたもの。おつまみに良い感じ。 左:ニラの酢の物。★★☆ ニラとタマネギのマリネのようなものに赤唐辛子粉をまぶしてある。 以前食べた時は、酸っぱ辛い味がしたため キムチだと思っていたが、食べ比べると酸味の種類が違う。 右:白菜キムチ。★★★ 浅漬け。昨日よりは多少味がこなれてきた気もする。 汁:とうふスープ。☆☆☆ 具は主に豆腐、大根と長ネギが少々。辛くないので美味しい。キムチだと思っていたものも、よく味わうと別の料理だとわかることもある。
だんだん胃が辛く(つらく/からく)なってきた。頑張れ胃!
昼 2200W

下:酢豚。☆☆☆ 赤い酢豚。いかにも辛そうだが、実はケチャップ味。 豚肉は細切りに衣をつけて揚げたもの。 体積比は衣が圧倒的だが、それでも肉だ! 上:薩摩揚げのコチュジャン炒め。★★★ 薩摩揚げ(堅めの俵型、柔らかい平型、ちくわ型)をコチュジャンで炒めたもの。 想像通りの味。 左:菜っ葉のキムチ。★★☆ これは酢の物なのかキムチなのか迷う味。 右:白菜キムチ。★★★ 浅漬け。昨日よりは多少味がこなれてきた気もする。 汁:菜っ葉のスープ。☆☆☆ 具は菜っ葉のみ。辛くない。スープは魚介の濃い味。 実がないのでピンとこないが、貝?とかの系統だと思う。 飯:さつまいもご飯。☆☆☆ 普段は雑穀入りご飯だが、なぜか今回はさつまいも。赤い!と覚悟を決めたが、実はフェイクが1つ。
動物性タンパク質を補給できた。しかし最近酸っぱいものが多い。
写真では見えにくいが、ご飯は常に雑穀入り。健康志向・・・なのか?
夕 3200W
ピビンパ+コチュジャン1さじ。★★☆ カニかまマヨネーズサラダ。☆☆☆いつもピビンパばかりなのは、研究室の仲間の食べるのが早いから。
カカッと混ぜてガガッとかきこむ、韓国風ファストフード。
まあ、そこそこ栄養バランスも良いし。
11/1(火):滞在6日目
朝 2000W

下:たまごむし。☆☆☆ 茶碗蒸しの超薄味なやつ。上に薬味が載っている。 何かと激しいこの国に、こんなやさしい料理があることに驚いた。 上:にんにくの芽のコチュジャン炒め。★★★★ さくらえびが入っていて良いアクセントになっている。 左:小松菜っぽいやつの味噌和え。★★☆ 登場2回目。 実は単なる味噌ではなく、油もけっこう入っている。 右:白菜キムチ。★★★ 浅漬け4日目くらい。食べやすい味。日本ではこれくらいが好まれるはず。 汁:わかめの味噌汁。☆☆☆ 辛くない。こういうのが毎日だったら良いのに。スープが辛くないと、俄然強気になる。
昼 2400W
ピビンパ+コチュジャンたっぷり。★★★★ 食堂のおばちゃんが親切に入れてくれた・・・辛い。韓国のおばちゃんは、大阪のおばちゃんと同じくらいお節介。
夕 3040W
ピビンパ。☆☆☆ 焼き豆腐+唐辛子醤油。★★☆ 焦げ目がつかない程度に焼いた堅めの豆腐に、辛いタレをつけて食べる。やっぱり、辛みは自分で調節した方が良い。
11/2(水):滞在1週間
朝 2000W

下:コンポーク。☆☆☆ ハムかと思えばコンビーフのような豚肉。 かなり塩辛い。 上:ジャガイモの煮物。★★★★ ケチャップ味だったらいいな・・・と期待したが、残念。 肉抜き肉じゃがに、唐辛子が染みこんだもの。芯までしっかり辛い。 左:切り干し大根のキムチ。★★★★★ 真っ赤だ。そして期待を裏切らず辛い。 見た目イカっぽいが、野菜。おそらく歯ごたえ的に切り干し大根。 キムチではなくコチュジャンか・・・?うーん、もうキムチで良いや。 とりあえず辛くて味がわからない。 右:白菜キムチ。★★★ 5日目。良い感じの味。 汁:もやしスープ。☆☆☆ 辛くない。君だけが救いだ。朝から胃が悲鳴を上げている。辛みに隠れて気づきにくいが、実は塩分も多いんだよな・・・
昼 4000W
教職員食堂。ちょっと高いが、半ビュッフェ形式(大皿1回だけ)も可能。ビュッフェ☆☆☆〜★★★ 並んでいるものはキムチ、サラダ、中華風野菜あんかけ、あとで聞くと、韓国では「日本料理と言えばトンカツ!」らしい。
黒米ごはん、スパゲッティー、味噌汁、 そしてメイン料理の韓国風トンカツ(韓国語で「トンカス」)。 ソースは日本のものと似ているが、 ハムカツのように薄っぺらく、噛み応えがない。 切り分ける前のものを見ると、大きな円盤形。 もしかしたらこれも「コンポーク」か??
夕 4500W
隣の研究室に日本人がいる、というので紹介してもらった。その隣の研究室の人たちを交え、山を下りたところにある「正統中華料理」の店へ。
名物は「チャンポン」(明らかに「正統」中華ではない)らしいが、
私は勧められて「ジャジャミョン」を食べた。
他の人たちは、「ペクチャンポン」(ペクは白。つまり赤もあるんだろうな・・・)
や「チャンポンパン」(麺の代わりにご飯が付いてくる)を頼んでいた。
ちなみに店主のおばちゃんは韓国人で、店はお座敷スタイル。
ジャジャミョン☆☆☆ 汁無しの中華麺に餡がかかった、ジャージャー麺に近い料理。 挽肉とタマネギのみじん切りのねっとり黒っぽい餡で、 たっぷりこってりと油っこい。 キムチ・たくあん・タマネギなど☆☆☆〜★★★ お店に行くと必ず出てくるおかずセット。組み合わせ色々。 ここのタマネギは生のものを切っただけ。「次は赤いジャジャミョンも試してみなよ!」と言われた。
あ、やっぱり赤いのあるんだね。