北村喜宣ホームページ

■エッセイ(よりみち環境法)

  • 体に服を合わせる?:第3小法廷平成26年7月29日判決
    自治実務セミナー53巻10号(2014年10月)
    [概要]産業廃棄物処理施設に関する許可の取消訴訟で初めて周辺住民の原告適格を認めたとして注目される判決の論理の問題点を指摘した。


  • そして、ハタチの向こう側:第20回自治体法務合同研究会
    自治実務セミナー53巻9号(2014年9月)73頁
    [概要]熊本市で開催された第20回自治体法務合同研究会の状況を紹介する。


  • パーツと仕組み:届出と届出制
    自治実務セミナー53巻8号(2014年8月)69頁
    [概要]行為としての届出とそれが端緒となって動き出す届出制という仕組みは異なるものであることを具体例を示しつつ説明する。


  • 前例踏襲?:特別措置としての分権改革戦術
    自治実務セミナー53巻7号(2014年7月)73頁
    [概要]特区方式を参考にしているようにみえる地方分権有識者会議の議論について、結局は自治を活かすことができない改革になると警鐘を鳴らす。


  • 暴力団情報と欠格要件:信じる者は救われる(かも)?
    自治実務セミナー53巻6号(2014年6月)69頁
    [概要]許可の欠格要件として規定されるいわゆる暴力団情報について、警察情報のみに頼らざるをえない現状の問題点を指摘した。


  • 不確知事案における対応:略式代執行要件の三類型
    自治実務セミナー53巻5号(2014年5月)69頁
    [概要]略式代執行と総称される仕組みにも、実定法をみるといくつかのパターンがある。それを3つに分類して、それぞれの特徴を指摘する。


  • 明文の規定なき横出しリンク条例:福岡市屋台基本条例の発想
    自治実務セミナー53巻4号(2014年4月)
    [概要]道路法との関係で独自の政策を横出し的に条例で追加して同法と融合的に実施する仕組みをつくった福岡市条例の意義を解説する。


  • 決めることには決めたけど…:市町村における条例対応の実情
    自治実務セミナー53巻3号(2014年3月)61頁
    [概要]第1次一括法と第2次一括法にもとづいて制定された「独自条例」の実情について、それほど新規な物ではなく、従前運用の追認が多いと指摘する。


  • 能力無理矢理証明戦略?:条例義務づけの意味
    自治実務セミナー53巻2号(2014年2月)59頁
    [概要]第1次一括法と第2次一括法が条例制定をすべての自治体に義務づけたことの意味は、関係省庁に対して自治体の能力を示すためではなかったかと指摘する。


  • 立法論から解釈論へ:「通知」という枠付け緩和方策
    自治実務セミナー53巻1号(2014年1月)65頁
    [概要]法律解釈を「通知」する中央政府の対応について、文言の自治的解釈の余地を認めたものだと整理する。


  • 自治配慮的立法:条例先行の場合の法律のあり方
    自治実務セミナー52巻12号(2013年12月)73頁
    [概要]自民党議員連盟で検討中の空家対策特措法案について、自治体の事務を義務的ではなく任意的にすべきであると主張する。


  • 三訂・ベクトル説:条例三基準の位置づけ
    自治実務セミナー52巻11号(2013年11月)73頁
    [概要]枠付け緩和方策として示された3種類の基準を、ベクトル説の中で位置づけるべく、従来のモデルに修正を加えた。


  • ロックを壊せ!?:児童虐待防止法と臨検
    自治実務セミナー52巻10号(2013年10月)67頁
    [概要]家宅のカギを壊して室内に立ち入ることを認める児童虐待防止法の臨検制度について紹介する。


  • Separate, but Equal?:空き家対策条例における県・市町村関係
    自治実務セミナー52巻9号(2013年9月)43頁
    [概要]特定行政庁である県に建築基準法10条3項権限があることに着目し、市町村空き家条例は勧告までを規定し、その後は県に事案を「移送」する仕組みを提案する。


  • 信頼の証?:消えてしまった憲法92条
    自治実務セミナー52巻8号(2013年8月)71頁
    [概要]地方分権改革推進委員会『第3次勧告』が憲法41条と94条に触れる一方で92条について沈黙している意味について、批判的にコメントした。


  • 意外に広い可能性?:従うべき基準と暴力団条項
    自治実務セミナー52巻7号(2013年7月)71頁
    [概要]省令で示された「従うべき基準」について、文言を読み込んで、暴力団排除という自治体独自の政策を反映させた条例を制定した例を紹介する。


  • 所有者情報の提供:地方税法22条と空き家条例
    自治実務セミナー52巻6号(2013年6月)67頁
    [概要]老朽危険空き家対策にあたって必要な所有者情報を固定資産税台帳から得る際の法的論点を、地方税法22条の守秘義務との関係で検討した。


  • 不合理の強要?:枠付け緩和作業の意味
    自治実務セミナー52巻5号(2013年49頁)
    [概要]別異に規定したくもない基準を条例により決定することを強制した枠付け緩和措置について、自分で決定するという「自治」の観点からコメントした。


  • 沈黙の解釈:憲法41条と92条
    自治実務セミナー52巻4号(2013年4月)67頁
    [概要]枠付け緩和作業に寄せて、憲法41条の国会の立法裁量も92条により制約されているはずで、それを前提に解釈論をすべきであると主張する。


  • 第三の道:「新市」への権限移譲の方法
    自治実務セミナー52巻3号(2013年3月)71頁
    [概要]中核市と特例市を統合した「新市」に対して、都道府県の事務をどのような考え方で移譲していくかについて、鳥取県条例を参照しながら検討した。


  • カタギにならせて!:個人情報としての暴力団情報
    自治実務セミナー52巻2号(2013年2月)61頁
    [概要]暴力団員であることを欠格要件として規定する法律が増えてきたが、その正確な確認は相当に困難であることを指摘する。


  • a?b=c:佐賀県条例の将来
    自治実務セミナー52巻1号(2013年1月)67頁
    [概要]「佐賀県庁の仕事の進め方」は、明文の根拠なき法律リンク条例適法説を基本としているのではないかと考え、同県の今後の法務展開に期待を寄せる。


  • 白菜の芯?:高松市景観条例・景観規則
    自治実務セミナー51巻12号(2012年12月)65頁
    [概要]事前手続の終了を景観法の申請要件としている高松市景観条例・規則の規定ぶりについて、透明性の観点から問題があることを指摘する。


  • 「著しい性」判断の法的意味:戒告と行政手続法
    自治実務セミナー51巻11号(2012年11月)67頁
    [概要]行政代執行法3条1項の戒告は、行政処分でありながら行政手続法が適用されないと解されていることへの疑問を提示する。


  • つき出し条例?:「従うべき基準」の法的拘束力
    自治実務セミナー51巻10号(2012年10月)65頁
    [概要]枠付け緩和方策としての基準の条例による決定にあたって示されている「従うべき基準」について、「容れ物と中身」を区別して認識すべきと指摘する。


  • 斬れる刀:条例の法律牴触性判断基準
    自治実務セミナー51巻9号(2012年9月)65頁
    [概要]法律実施条例の違法性判断基準について、事務事項的限界および立法事実的限界という2つを提示して議論した。


  • 「条例で定める図書」の活用:景観法施行規則1条2項4号条例
    自治実務セミナー51巻8号(2012年8月)49頁
    [概要]景観法16条届出に先立って制定されている自主条例の履行確保制度として、その終了通知を施行規則1条2項4号にもとづき条例で定める図書とできると指摘。


  • 法律のカタチ:国と自治体の役割分担
    自治実務セミナー51巻7号(2012年7月)65頁
    [概要]分権時代における自治体事務を規定する法律のあり方として6つのモデルを提示し、地域的特性に関係する事項のより多くを自治体決定にするべきと主張する。


  • 組織自治と住民自治:158条条例の提案者
    自治実務セミナー51巻6号(2012年6月)25頁
    [概要]地方自治法158条2項の規定する条例の提案権は長に専属し、これを議員が提案することはできないと論ずる。


  • 自治体政策実現の手段:「法律による行政」考
    自治実務セミナー51巻5号(2012年5月)
    [概要]総合的政策主体となった自治体であるがゆえに、法律の実施も自治体政策実現の手段として考えてよいとして、あらたな「法律による行政」のモデルを提示する。


  • 全国統一条例!:暴排条例現象に想う
    自治実務セミナー51巻4号(2012年4月)34頁
    [概要]全都道府県で制定された暴力団排除条例に関して、国の事務・自治体の事務、規制条例への暴力団条項の挿入などいつかの点からコメントをする。


  • 過剰包摂修正の意義:地方自治法新96条2項を考える
    自治実務セミナー51巻3号(2012年3月)33頁
    [概要]2011年の地方自治法改正により法定受託事務に関する事件を議決対象からはずす規定が削除されたことを、自治体自己決定との関係で考えた。


  • 見落とされている視点:分権改革と原告適格
    自治実務セミナー51巻2号(2012年1月)58頁
    [概要]行政訴訟における原告適格解釈にあたっても、分権改革の趣旨が踏まえられるべきことを指摘した。


  • 草刈り条例代執行:名張市雑草除去条例の運用
    自治実務セミナー51巻1号(2012年1月)61頁
    [概要]一般には抑制的な利用をされている行政代執行を積極的に活用して条例を運用している名張市の状況を紹介して、簡単なコメントを付した。


  • キツイ一撃!:暴力団員該当性判断の危うさ
    自治実務セミナー50巻12号(2011年12月)35頁
    [概要]宮崎地裁2011年10月3日判決を素材にして、申請拒否事由としての暴力団条項の運用の問題点についてコメントした。


  • 前例踏襲の意味:ある参加観察
    自治実務セミナー50巻11号(2011年11月)25頁
    [概要]停止場所一時不停止義務違反で青切符を切られたときの行政手続の状況を報告し、あるべき対応について考えてみた。


  • ありうる誤解:基準づくりと国の役割
    自治実務セミナー50巻10号(2011年10月)35頁
    [概要]枠付け緩和方策のなかで自治体が条例で基準値を決定するようになっているが、政令で示される国の基準は十分な根拠を持っていることが要求されると指摘する。


  • 地域を想う自己研鑽:第17回自治体法務合同研究会厚木大会
    自治実務セミナー50巻9号(2011年9月)63頁
    [概要]兼子仁教授、松下圭一教授の講演やシンポジウム、研究報告と盛りだくさんの内容だった第17回大会の様子を紹介する。


  • 「不適マーク」!:ネガティブ情報の公表
    自治実務セミナー50巻8号(2011年8月)19頁
    [概要]東京都火災予防条例の改正によって、違反建築物に関する違反事実の公表制度が導入された。その経緯と意義を解説する。


  • PCDAで行こう!:「三つの基準」の迎撃戦略
    自治実務セミナー50巻7号(2011年7月)15頁
    [概要]第1次一括法の施行により、政省令で示される「従うべき基準、標準、参酌すべき基準」を踏まえて条例対応することが求められるが、その受け止め方をコメントする。


  • 復旧のひとつの道筋:「つなぎの環境法」
    自治実務セミナー50巻6号(2011年6月号)45頁
    [概要]迅速な復旧という環境法を超える国家的目的のためには、現行法の適用が阻害要因となることがある点を踏まえ、ワンポイントとしての特別措置法が必要と主張する。


  • 時代は変わった!:プレ分権改革法の立法事実
    自治実務セミナー50巻5号(2011年5月)39頁
    [概要]分権改革以前に立法され現在も効力のある法律の立法事実は、分権改革で大きく変わっており、それに即した対応が求められることを指摘した。


  • 改良ベクトル説!:法律による命令の構造
    自治実務セミナー50巻4号(2011年4月)17頁
    [概要]法定自治体事務をベクトルと把握した説を改善し、自治体事務でも国の役割にもとづく部分があり、そこは条例制定権の「役割的対象外」になると説明する。


  • 自治体政策法務という半生:杉山富昭さんを悼む
    自治実務セミナー50巻3号(2011年3月)67頁
    [概要]2011年1月27日に47歳で死去した尼崎市職員の杉山富昭氏の業績を紹介するとともに、若すぎる死を悼む。


  • これも比例原則?:彦根市ペット葬祭施設設置条例
    自治実務セミナー50巻2号(2011年2月)21頁
    [概要]隣地住民同意を許可基準とした彦根市ペット葬祭施設条例について、会議録を引用しつつ同市の発想を紹介する一方で、その法的問題点を指摘した。


  • 入れ物と中身:「従うべき基準」考
    自治実務セミナー50巻1号(2011年1月)33頁
    [概要]枠付け緩和作業として、「従うべき基準」が省令で示されるが、その中身が真に分権適合的である場合にかぎって法的拘束力を有すると解すべきと指摘する。


  • 「与える」か「分担する」か?:内閣法制局長官vs.総務大臣
    自治実務セミナー49巻12号(2010年12月)19頁
    [概要]地域主権一括法案審議のなかで展開された「自治権論議」のなかで法制局の発想が図らずも現れた場面についてコメントした。


  • 上書き条例、見参!:安曇野市景観条例と景観法
    自治実務セミナー49巻11号(2010年11月)72頁
    [概要]景観計画届出の審査期間を30日とする景観法に対して、一定行為に限定しつつもこれを60日と延長した安曇野市条例を上書き条例と位置づけて紹介した。


  • 郷には入れば郷に従え:基準の規定場所
    自治実務セミナー49巻10号(2010年10月)31頁
    [概要]地域主権一括法案は、従来政省令で規定されていた基準を条例に委ねるが、具体的規定場所は、条例にかぎられず規則もありうることを指摘する。


  • 適材適所!?:京都市市街地景観整備条例の発想
    自治実務セミナー49巻9号(2010年9月)25頁
    [概要]法令が「条例で」と規定していても、規定内容によっては規則相当であることもある。景観法施行規則の「条例指定」に規則で応えた京都市条例を紹介する。


  • 憲法降臨!:地方政府基本法の位置づけ
    自治実務セミナー49巻8号(2010年8月)23頁
    [概要]一般法に優位する公的効力を持つ地方政府基本法について、憲法体系と第8章の解釈論から、92条具体化法という位置づけならば可能性があることを指摘する。


  • 警告という処分:宇都宮市きれいなまち条例と過料
    自治実務セミナー49巻7号(2010年7月)73頁
    [概要]ポイ捨て禁止義務に対して警告を経て過料処分を規定する宇都宮市条例について、過料の前提となる法的義務が条例には見当たらないことを指摘した。


  • 読込み型と追加型:浜松市廃棄物処理施設設置条例一部改正
    自治実務セミナー49巻6号(2010年6月)69頁
    [概要]法定許可基準を読み込んだ法律実施条例としての浜松市条例を紹介する。独自手続と法定手続とのリンクを要件の読み込みにより行った先駆性に注目した。


  • 一般的審査基準と個別的審査基準:景観地区に関する事前手続の工夫
    自治実務セミナー49巻5号(2010年5月)27頁
    [概要]景観法の景観地区において認定処分をするに際して基準とする計画は一般的にすぎるため、それを即地的に読み取る手続が必要であることを主張する。


  • 計画解釈としてのコメント:意見書・見解書のあり方一考
    自治実務セミナー49巻4号(2010年4月)31頁
    [概要]まちづくり行政のなかで市民参画が強調されるが、それは「合意された法定計画」を踏まえたものでなければならないことを指摘する。


  • 切らされる切り札?:事前協議手続終了通知書の御利益
    自治実務セミナー49巻3号(2010年3月)65頁
    [概要]事前協議を強制するための人質とされる事前協議終了通知書も、交付義務確認訴訟が提起されれば交付せざるをえなくなるから効果には限界があると指摘する。


  • 自己決定尊重度:市町村適用除外規定のいろいろ
    自治実務セミナー49巻2号(2010年2月)27頁
    [概要]都道府県条例が市町村について適用除外規定を設ける場合の規定振りをいくつかのパターンに分類し、ポイ捨て条例の場合は市町村がとにかく条例化しただけで適用除外とするのが良いと指摘する。


  • 牽強付会?:地方分権改革推進委員会のいう「上書き」
    自治実務セミナー49巻1号(2010年1月)45頁
    [概要]法令による枠付けの緩和方策として「条例による上書き」が論じられるが、委員会の議論においてその内容が微妙にトーンダウン的に変容していることを指摘する。


  • 鳥取県の法律施行条例:一見横出し、実は具体化
    自治実務セミナー48巻12号(2009年12月)69頁
    [概要]砂利採取法の法律実施条例として、同法の基準を具体化した内容を規定する鳥取県条例の自治解釈的意義を確認する。


  • ハードルとしての手数料:建築基準概要書の営利目的大量請求
    自治実務セミナー48巻11号(2009年11月)49頁
    [概要]営利目的で特定情報を大量請求されることに対して、個別法の規定を適用することで実質的に情報公開条例の対象としないという運用について検討した。


  • 深掘り徳島市条例事件判決:公安条例と道路交通法77条
    自治実務セミナー48巻10号(2009年10月)65頁
    [概要]市町村警察ではなくなったにもかかわらず34の市公安条例が現存することを指摘し、なぜ都道府県公安条例に移行できないのかに触れる。


  • 「法令の定め」の理解:審査基準による横出し的追加の可能性
    自治実務セミナー48巻9号(2009年9月)23頁
    [概要]自治体の事務に関する横出し的規制内容を審査基準の法形式で規定することが可能とする原田尚彦説に対して、審査基準の機能の観点から疑問を呈するもの。


  • アセス条例と大臣認可:不文の環境配慮義務
    自治実務セミナー48巻8号(2009年8月)25頁
    [概要]西大阪延伸線工事施工認可取消訴訟地裁判決が大阪市環境影響評価条例を大臣認可に拘束力を及ぼす解釈をしたことの意味についてコメントする。


  • お宝探しのヒマつぶし:悪臭防止法案会議録を読む
    自治実務セミナー48巻7号(2009年7月)67頁
    [概要]1971年に制定された悪臭防止法の国会会議録から、同法の仕組みに関する興味深い論点を抽出してコメントを加えた。


  • 分権前よりまだひどい?:法定手続に関する文書管理の法的性質
    自治実務セミナー48巻6号(2009年6月)39頁
    [概要]宗教法人法にもとづき知事に提出された書類の情報開示をめぐる判決を分権政策法務的観点からコメントする。


  • どこまで、使える?:徳島市公安条例事件判決の射程
    自治実務セミナー48巻5号(2009年5月)73頁
    [概要]非リンク型併行条例を念頭におく徳島市公安条例事件最高裁判決の射程はリンク型融合条例には及ばないことを確認し、新たな基準をいくつか提示した。


  • 審査基準活用法:岡山市産業廃棄物施設条例
    自治実務セミナー48巻4号(2009年4月)35頁
    [概要]条例の手続の履行がされていることを廃棄物処理法の許可基準として読み込む岡山市の審査基準の政策法務的意義についてコメントした。


  • さらに強く!:鳥取県廃棄物処理施設条例改正
    自治実務セミナー48巻3号(2009年3月)55頁
    [概要]鳥取県廃棄物処理施設条例の2007年改正により、それまで審査基準で曖昧にしか規定されていなかった事前手続と法律許可審査とのリンケージが明確になったことを指摘する。


  • 原則と例外の逆転?:都の景観同意運用
    自治実務セミナー48巻2号(2009年2月)45頁
    [概要]景観法のもとでは、市町村が景観行政団体になるべく知事は同意をすることが求められているが、そのようにはしていない東京都の運用についてコメントした。


  • 商業登記簿の信憑性:聴聞不要規定の前提
    自治実務セミナー48巻1号(2009年1月)25頁
    [概要]産業廃棄物処理業許可の義務的取消は聴聞不要であるが、そのために発生したミスを踏まえれば、聴聞を義務的にしてもよいのではないかと論ずる。


  • ウルトラC的法改正:海面調整規則の罰則強化
    自治実務セミナー47巻12号(2008年12月)51頁
    [概要]海面調整規則違反の密漁のある部分に対し、漁業法本体の罰則を適用できる改正をしたことをとりあげ、その「巧みさ」についてコメントする。


  • 「規定する意味って…:県自治基本条例における住民投票制度」
    自治実務セミナー47巻11号(2008年11月)63頁
    [概要]市町村選挙管理委員会に依存せざるをえない県民投票制度について、機関委任事務という構成をとれない現在では実現可能性が薄いことを指摘する。


  • 「超えられない一線:公営住宅における暴力団排除」
    自治実務セミナー47巻10号(2008年10月)27頁
    [概要]国土交通省通知を受けて公営住宅条例に暴力団排除条項を追加する対応について、推進側の意見について検討し、制度化に対して法律論から懸念を示したもの。


  • 「要請」って一体…:小田急訴訟本案判決の謎
    自治実務セミナー47巻9号(2008年9月)45頁
    [概要]「環境保全について適正な配慮をすることが要請されると解される」と判示する最高裁判決の論拠についてコメントした。


  • 悩み多き日々:LSにおける環境法教育
    自治実務セミナー47巻8号(2008年8月)33頁
    [概要]LSで環境法を講ずるにあたって感じた疑問点などをあげる。環境法の独自性とは何かにもつながる深い論点を含んでいる。


  • 痛いなら叫べ!:幻に終わらせた建築基準法施行規則改正
    自治実務セミナー47巻7号(2008年7月)51頁
    [概要]予算措置を講じることなく特定行政庁に事務を義務づけた建築基準法施行規則改正が、市長会の反対に遭って撤回され、再改正された経緯を紹介しコメントした。


  • 何にあわせて講ずるか?:環境法講義の模索
    自治実務セミナー47巻6号(2008年6月)57頁
    [概要]法科大学院における環境法講義のあり方について、「実務に有用」という視点を踏まえ、いくつかの具体的提案をする。


  • 早期発見、早期治療!:「行政ドック」のススメ
    自治実務セミナー47巻5号(2008年5月)65頁
    [概要]第1次地方分権改革の成果を最大限発揮できるような行政が実施されているか、違法・不当な運用はないかをチェックし、不十分ならば対応を求めるシステムを提案する。


  • モデルなき挑戦?:「環境法律家のように考える」
    自治実務セミナー47巻4号(2008年4月)55頁
    [概要]法科大学院の環境法教育にあたり、どのような法律家像を念頭に置けばよいのかについて検討した。個々の法律家としてと法律家全体としてのレベルがあると指摘する。


  • 地域の地域特性?:都道府県事務実施における市町村配慮
    自治実務セミナー47巻3号(2008年3月)29頁
    [概要]都道府県事務の実施にあたっても、全地域を画一的にとらえるのではなく、市町村の実情に配慮することが分権改革の趣旨からは求められると指摘する。


  • 政治的解釈?:神奈川県知事在任期数条例
    自治実務セミナー47巻2号(2008年2月)25頁
    [概要]連続3期で知事の在任を制限する神奈川県条例の論理について、いくつかの解釈の可能性を検討する。


  • 建築基準法型か消防法型か?:既存法令をみるスタンス
    自治実務セミナー47巻1号(2008年1月)43頁
    [概要]地方分権改革の一定期間後は、国と自治体との適切な役割分担を体現していない法律を分権推進的に合憲解釈すべきことを提案する。


  • 話が違う?:同意裁量の広狭
    自治実務セミナー46巻9号 (2007年9月)27頁
    [概要]原則同意が求められる景観法のもとでの都道府県であるが、それを渋るのは不合理であり、もしもそうしたいならば独自条例で自ら景観行政を進めるべきと指摘する。


  • 条例制定権の限界論の新たな断面:地方自治とスケール・メリット
    自治実務セミナー46巻8号(2007年8月)43頁
    [概要]自治体の積極的な政策展開がみられる地球温暖化対策であるが、条例制定にあたって、広域的に経済活動をする企業のコスト・パフォーマンスへの配慮が必要と指摘する。


  • 環境条理法の誕生?:都市計画決定と環境アセス条例
    自治実務セミナー46巻7号(2007年7月)33頁
    [概要]小田急訴訟本案最高裁判決が東京都アセス条例の結果にもとづいて環境保全の適正配慮を求めたことについて、環境配慮を不文の規範として考えているのではと指摘する。


  • 肉を切らせて骨を断つ!?:既存不適格制度活用法
    自治実務セミナー46巻6号(2007年6月)47頁
    [概要]地区計画の対象を工夫することで、駆け込み的に建設されるワンルームマンションの建築も止める可能性を検討する。


  • 結果的横出しリンク型条例?:東京都動物愛護管理条例の改正
    自治実務セミナー46巻5号(2007年5月)19頁
    [概要]動愛法の許可基準として独自の内容を追加することになっている東京都動物愛護管理条例を、明文根拠なき横出しリンク型条例と位置づけ、その意義についてコメントした。


  • さすが議会!:神奈川県廃棄物不適正処理防止条例
    自治実務セミナー46巻4号(2007年4月)23頁
    [概要]廃棄物処理法などにもとづく権限行使の請求制度を規定した神奈川県条例を紹介し、分権時代におけるその意義についてコメントする。


  • 条例制定権拡大の手続法的確認:行政手続法にいう「法令」
    自治実務セミナー46巻3号(2007年3月)31頁
    [概要]法律施行条例も行政手続法2条1号が規定する「法令」に含まれるから、条例で求めた文書の提出がないときには補正ができると主張する。


  • 我こそが立法者!?:廃棄物処理法施行規則の改正
    自治実務セミナー46巻2号(2007年2月)17頁
    [概要]都道府県の事務体制の不備を理由に法律の適用を勝手に免除した廃棄物処理法施行規則附則をとりあげ、法治主義の観点からの違法性を指摘する。


  • 幻の義務履行確保制度:長野県廃棄物条例案
    自治実務セミナー46巻1号(2007年1月)29頁
    [概要]成立はしなかったものの、環境モニタリング制度や行政権限発動請求制度を規定した長野県条例案の意義について、新しい義務履行確保手法の観点から、解説した。


  • 一括挿入!:条例制定権の明確化
    自治実務セミナー45巻12号(2006年12月)45頁
    [概要]個別法に明文規定がなければ自治体の事務であろうとも条例制定はできないという主張に対するために、憲法94条確認規定を一括挿入する新地方分権推進法を提案する。


  • エッ、できたっけ?:行政協定の履行確保と過料
    自治実務セミナー45巻11号(2006年11月)59頁
    [概要]条例のなかに根拠規定を持つ協定の義務履行に関し、措置命令をへて過料処分とする敦賀市土地利用調整条例の適法性について議論した。


  • 私は誰、ここはどこ?:廃棄物処理法にいう「汚物」
    自治実務セミナー45巻10号(2006年10月)65頁
    [概要]「汚物又は不要物」という廃棄物の定義について、「汚物」という文言の持つ意味について、制定時の経緯などに触れつつ議論した。


  • 自治を究める!:第12回自治体法務合同研究会
    自治実務セミナー45巻9号(2006年9月)61頁
    [概要]横須賀市で開催された自治体職員の自主的研究会の全国大会の様子を報告。政策法務研究組織が全国的に拡大している状況も伝える。


  • 機関委任事務としての条例案提出?:農用地土壌汚染防止法と上乗せ条例
    自治実務セミナー45巻8号(2006年8月)57頁
    [概要]農土防法は、上乗せ規制をするための条例案提出権を都道府県知事に与えていたが、これは機関委任事務のようにも解されることから、立法の妥当性を検討した。


  • 何で私が?:原告適格判断と都アセス条例
    自治実務セミナー45巻7号(2006年7月)53頁
    [概要]小田急訴訟最高裁判決は、原告適格判断の際に検討する「関係法令」として、東京都環境影響評価条例をあげたが、その妥当性について、コメントした。


  • 横出しストーリー:横須賀市宅地造成工事許可基準手続条例
    自治実務セミナー45巻6号(2006年6月)45頁
    [概要]明文規定がないにもかかわらず、条例で宅地造成等規制法の許可基準を横出し的に追加して、それにもとづいて不許可も可能とした横須賀市条例の意義を検討する。


  • ささやかな第一歩:排出負荷量調整手法の導入
    自治実務セミナー45巻5号(2006年5月)33頁
    [概要]下水道法の2005年改正により導入された排出負荷量調整手法を、環境管理の経済的手法としてとらえて、その意義について、コメントした。


  • 地方分権改革の忘れもの:環境影響評価法対象事業
    自治実務セミナー45巻4号(2006年4月)53頁
    [概要]環境影響評価法のもとでの対象事業の選定は、「国が実施し、許認可をするもの」とされているが、自治事務となっている許可も入っていることとその問題点を指摘した。


  • 緩和か強化か!?:改善命令発動要件の違い
    自治実務セミナー45巻3号(2006年3月)53頁
    [概要]大気汚染防止法の改善命令発動要件規定を水質汚濁防止法と比較して、要件加重がされているのではなく、水質汚濁防止法が要件緩和をしていることを指摘する。


  • 何でだろう?:ヨコつなぎでみる環境法
    自治実務セミナー45巻2号(2006年2月)60頁
    [概要]実定環境法の規定を所与とすることなく、個別法を比較したり、規定の意味を深く考えることで、環境法学習の効果が上がることを述べる。


  • 分権推進的画期的判決!?:横出し条例と許可基準
    自治実務セミナー45巻1号(2006年1月)53頁
    [概要]個別法に根拠なく横出し条例を制定しそれを当該法律とリンクする運用を適法とした高裁判決を紹介し、その方向性の妥当さを指摘する。


  • 沈黙はオープン・スペース?:工作物の高さと景観地区制度
    自治実務セミナー44巻12号(2005年12月)41頁
    [概要]景観法には明文で認められていないにもかかわらず工作物の高さを同法の認定基準に追加した京都市市街地景観整備条例の対応を紹介し、分権条例として評価する。


  • 考慮事項を自治体の糸で紡ぐ:統合的法政策裁量論
    自治実務セミナー44巻11号(2005年11月)61頁
    [概要]内閣の分担管理制度のもとで法律は制定されるが、自治体の事務である以上、そうした制約は決定的意味を持たず、自治体の法政策裁量で総合性を確保する余地があるとする。


  • 死んでもらいます!:条例自動失効規定
    自治実務セミナー44巻10号(2005年10月)63頁
    [概要]条例附則に所定の期日到来によって失効する規定を含める鳥取県の法政策を紹介し、職員の自治力アップの観点からこれを評価した。


  • 地味に果たそう、県の役割!:岐阜県景観基本条例
    自治実務セミナー44巻9号(2005年9月)55頁
    [概要]景観法のもとで景観行政団体となっている県がとるべき法政策について、岐阜県条例を素材にして検討したもの。


  • 並列を直列に!:景観法届出と開発許可手続
    自治実務セミナー44巻8号(2005年8月)69頁
    [概要]ひとつの開発行為に対して景観法と都市計画法が適用される場合の両手続の先後関係について、前者を先とする手続の制度設計をしたもの。


  • 限定列挙的例示列挙?:景観法と開発許可基準
    自治実務セミナー44巻7号(2005年7月)39頁
    [概要]景観法のもとでの景観計画に規定される内容は都市計画法の開発許可基準にリンクするが、それを政令で制約的にしていることの問題点を指摘する。


  • 前提変われば制度も変わる?:産業廃棄物処理業許可制の新カテゴリー
    自治実務セミナー44巻6号(2005年6月)41頁
    [概要]中小零細業者を前提にした産業廃棄物処理業許可制が時代に合わなくなってきていることを指摘し、大企業の参入を可能にするように2つのカテゴリーを設けることを主張する。


  • 密漁のプロ!?:福岡県警大牟田警察署密漁係
    自治実務セミナー44巻5号(2005年5月)55頁
    [概要]全国唯一の密漁警察組織の訪問記。ほぼ専従で海面調整規則違反の執行をする密漁隊の実情を報告する。


  • 取消ドミノ?:生活環境保全法令と廃棄物処理法
    自治実務セミナー44巻4号(2005年4月)49頁
    [概要]水質汚濁防止法等の違反で有罪確定した者が産業廃棄物処理業許可を持っていた場合、取消が覊束される廃棄物処理法の合理性に、疑問を提示する。


  • 産業規制法としての環境法:水質汚濁防止法と地下浸透規制
    自治実務セミナー44巻3号(2005年3月)65頁
    [概要]排出水の地下浸透を禁止する水質汚濁防止法の制定時の議論を紹介し、当初の訓示規定から義務規定に修正されたことが、後の法政策において意味を持ったことを指摘する。


  • 「法」を意識させる:運用法務の重要性
    自治実務セミナー44巻2号(2005年2月)65頁
    [概要]政策法務のなかでは、ほとんどすべての行政職員が経験する運用法務が重要であり、そこに、条例法務などのシーズがあることを指摘する。


  • 「不自由」から「自由」へ:法律の「沈黙」の意味
    自治実務セミナー44巻1号(2005年1月)59頁 
    [概要]法律に条例規定がある場合には、それがない事務については条例制定権がないと解される傾向があるが、そうした解釈は正しくないことを指摘する。


  • 任意的法定自治事務:景観法の発想
    自治実務セミナー43巻12号(2004年12月)67頁
    [概要]景観法に規定される自治体の事務は、実施が義務づけられるものではなく任意的なものであることを指摘し、それゆえに条例制定権の範囲も広いと議論する。


  • 分権改革の忘れもの?:宅地造成等規制法の許可基準
    自治実務セミナー43巻11号(2004年11月)63頁
    [概要]法律にもとづいて条例に授権することが適切だと思われる事項を、施行令にもとづいて規則に授権している宅地造成等規制法についてコメントした。


  • ヤジ馬9条2項論:原告適格の範囲
    自治実務セミナー43巻10号(2004年10月)41頁
    [概要]改正行政事件訴訟法9条2項が規定する第三者訴訟における原告適格論について、解釈のあり方を簡単に検討した。


  • 自治体職員の祭典!:全国自治体法務合同研究会
    自治実務セミナー43巻9号(2004年9月)63頁
    [概要]全国自治体法務合同研究会の歴史を簡単に振り返り、第10回目の大阪大会の様子を紹介する。


  • 時代変わればオジャマ虫?:地方分権後の行政手続法10条
    自治実務セミナー43巻8号(2004年8月)41頁
    [概要]法定事務に関する手続は、それが自治体の事務である以上、条例で規定できるはずであるが、行政手続法10条の規定が独自の工夫を妨げる可能性があることを指摘する。


  • 古い革袋に新しい酒を!:環境比例の原則
    自治実務セミナー43巻7号(2004年7月)59頁
    [概要]環境規制の原理として、古典的な「警察比例の原則」を発展させた「環境比例の原則」を理論化することが重要であると指摘する。


  • 目的犯の使い方:廃棄物処理法2004年改正
    自治実務セミナー43巻6号(2004年6月)55頁
    [概要]2004年に改正された廃棄物処理法は、不法投棄に関する未遂犯に加えて、目的犯規定を導入したが、その意義について検討する。


  • 未熟者めッ!:条例と検察協議
    自治実務セミナー43巻5号(2004年5月)59頁
    [概要]自治体が刑罰つきの条例を制定する場合、案の段階で検察協議をする慣例があるが、それがされるに至った経緯について、検察の内部文書をもとに振りかえる。


  • これってジコチュー?:経済活動のスケール・メリットと条例制定権
    自治実務セミナー43巻4号(2004年4月)29頁
    [概要]広域的に展開する経済活動に対して、個別的に規制をすることによって、経済主体に不合理なコストが及ぶことと各自治体の条例制定権をどのように調整すればよいのかという論点を提示する。



  • 自治実務セミナー43巻3号(2003年3月)43頁
    [概要]地方分権一括法の施行後、本格的に分権を進めようという気合いが、総務省も含めて、中央省庁に欠けているのではないかと指摘した。


  • 「プロセス主義」から「結果主義」へ:行政の情報請求と事後処理
    自治実務セミナー43巻2号(2004年2月)39頁
    [概要]行政は、事業者に対して、情報の提供を求めることがよくあるが、その情報は適切に利用されているのかという観点から、いくつかの活用策を提案する。


  • 再履修のススメ?:政策法務研修の効果向上策
    自治実務セミナー43巻1号(2004年1月)39頁
    [概要]なるべく多くの職員に「広く・薄く」ではなく、再履修を認めて研修効果の向上を図ることも重要であることを指摘する。


  • 二段階ロケット方式:政策法務と法令審査
    自治実務セミナー42巻11号(2003年11月)71頁
    [概要]条例案の確定過程において、伝統的な法令審査に加えて、より早期の段階で、全庁的に政策の観点からコミットする政策法務の発想を導入する二段階方式を提案する。


  • ここにもあった、可能性!:行政手続条例の分権対応
    自治実務セミナー42巻10号(2003年10月)45頁
    [概要]機関委任事務の廃止によって、自治体が独自の手続を条例化することが可能になった。団体自治・住民自治を拡充するひとつの方策として行政手続条例をとらえて、改正の可能性を考えた。


  • 自称・審査基準?:ある墓地埋葬行政の現場
    自治実務セミナー38巻2号(1999年2月)45頁
    [概要]墓地埋葬法のもとでの許可事務について、神奈川県規則にもとづく実務を紹介する。許可申請書に「同意書」とあるにもかかわらず審査基準には同意の有無を審査する項目がないことから、補正を求めることができる文書ではないと指摘する。


  • 2.5分の4の真意:建物区分所有法と都市環境
    自治実務セミナー38巻3号(1999年3月)69頁
    [概要]建物区分所有法が規定する特別多数決による立て替え方式が、実際には、機能せず、結果的に老朽化した建物が存続することで都市環境に重大な影響が生ずるおそれがあることを指摘する。


  • 痛し痒しの規制緩和:建築確認・検査の民間開放と行政指導
    自治実務セミナー38巻4号(1999年4月)59頁
    [概要]建築基準法改正で、建築確認業務などを民間開放することになったが、従来、建築確認事務を通じて行われてきた行政指導が今後困難になる可能性があることを指摘する。


  • 生きてる化石?:環境法のなかの財産権尊重・配慮条項
    自治実務セミナー38巻5号(1999年5月)57頁
    [概要]財産権に配慮した規制権限行使を規定する個別法律の規定の現代的合理性を問題にし、環境基本法のもとでは、削除されるべきことを主張する。


  • 立法府って一体……:ある条例の議員提案をめぐって
    自治実務セミナー38巻6号(1999年6月)33頁
    [概要]「神奈川県環境基本計画の進行管理及び神奈川県環境管理システムの推進等に関する条例案」の審議過程で交わされた議論を踏まえて、議員立法の限界、知事の裁量権のコントロールなどについて論じる。


  • 私の環境法講義
    自治実務セミナー38巻7号(1999年7月)63頁
    [概要]自分がしている環境法講義の概要を、若干の感想とともに紹介する。


  • 「待った」をかけるタイミング:土地利用調整の事前手続
    自治実務セミナー38巻9号(1999年9月)61頁
    [概要]機関委任事務の申請前の手続を開始するタイミングについて、「土地に関する契約締結前」という興味深い規定をおいている岡山県県土保全条例を紹介する。


  • 目標値から許容値へ:環境基準の定め方
    自治実務セミナー38巻10号(1999年10月)59頁
    〔概要〕騒音環境基準の改定に寄せて、本来、望ましい値として理解されていた環境基準が、訴訟で受忍限度に用いられたところから、達成可能な値にその性質が変容したのではないかと指摘する。


  • 待ち人来る?:市民公募委員の選び方
    自治実務セミナー38巻11号(1999年11月)43頁
    〔概要〕市民とのパートナーシップが協調されるようになった環境行政において、市民委員を登用する動きがみられるが、その選考方法について、調査して整理したもの。


  • かっこを外せ!:地方分権とアセスメント条例の横断条項
    自治実務セミナー38巻12号(1999年12月)35頁
    [概要]制定されている環境影響評価条例は、機関委任事務を適用除外としているが、今般の地方分権によってそれが廃止されるところから、適用除外規定を削除することにより、条例の適用範囲が拡大することを指摘する。


  • 聞いてないゾッ!:条例における刑罰規定の設け方
    自治実務セミナー39巻1号(2000年1月)57頁
    [概要]条例に刑罰規定を設ける際には、地方検察庁に照会して了解をもらうのが実務の慣行になっているが、その実態について簡単にまとめたもの。


  • えっ、入っちゃダメなの?:不法投棄現場への行政立入権限
    自治実務セミナー39巻2号(2000年2月)63頁
    [概要]廃棄物処理法19条は、事業場などへの立ち入りは規定するものの、不法投棄地への立入検査を想定していないことを指摘し、できれば、法改正によって対応すべきと提言する。


  • 追えどもつかめぬ幻か?:「総合性」の中身
    自治実務セミナー39巻3号(2000年3月)65頁
    [概要]地方分権によって自治体は「総合的」対応ができるといわれるが、その内実については十分な議論はない。いくつかの側面から、「総合性」を分析する。


  • 一番我慢強いのは?:環境法の監督処分要件比較
    自治実務セミナー39巻4号(2000年4月)77頁
    [概要]違法行為に対する監督処分規定の要件を比較し、どのような場合に何を考えて権限が発動できるようになっているかを比較した。


  • 「出る」なら「出せ!」:情報公開条例と環境情報
    自治実務セミナー39巻5号(2000年5月)59頁
    [概要]環境情報を積極的に公開する規定が情報公開条例にないことをとらえて、「基本条例」という突出した名称を与える行政分野は、情報公開政策においても重視されるべきと主張する。


  • 混浴のススメ?:分権時代の職員研修
    自治実務セミナー39巻6号(2000年6月)59頁
    [概要]パートナーシップを重視する分権時代の自治体行政であるならば、相手方である市民のパワーアップを図るために、また、職員の市民理解を促進するために、合同の研修が必要であると説く。


  • 遂にやった!:ポイ捨て条例の過料適用
    自治実務セミナー39巻7号(2000年7月)63頁
    [概要]ポイ捨て条例の実効性確保手法として規定されている過料を実際に適用した善通寺市の事情を紹介したもの。


  • 外圧か内発か:分権型自治体への変革のシナリオ
    自治実務セミナー39巻8号(2000年8月)76頁
    [概要]分権改革によって地方分権推進をすることが求められる自治体であるが、どのようにして組織をその方向に向けることができるか。2つのシナリオを提示する。


  • 自治体あっての今なのに!?:環境庁と地方分権推進委員会
    自治実務セミナー39巻9号(2000年9月)57頁
    [概要]地方分権推進委員会の膝詰め談判において、自治体不信を主張した環境庁の対応を批判的にコメントしたもの。


  • 適正処理は適当処理?:原始・廃棄物処理法
    自治実務セミナー39巻10号(2000年10月)62頁
    [概要]1970年に制定された廃棄物処理法の特徴を、現在の同法と比較しつつ指摘する。


  • 自治力養成ギプス!
    自治実務セミナー39巻11号(2000年11月)77頁
    [概要]分権時代には職員の意識改革が重要であるといわれるが、かけ声だけでは実現しない。いくつかの制度的対応を、「大リーグ=ボール養成ギプス」になぞらえて、指摘する。


  • 県境越えれば無責任?:越境不法投棄と原状回復事業
    自治実務セミナー40巻1号(2001年1月)35頁
    [概要]排出事業者や収集運搬業者が不適正な行為をして隣県で不法投棄をした場合、その県は原状回復に何の負担もしないですむ現行法の仕組みを解説し、何らかの対応の必要性を指摘する。


  • 寝た子を起こすな!?:適正な高さを容積率の合意方法
    自治実務セミナー40巻2号(2000年2月)77頁
    [概要]容積率や建ぺい率などを100%利用した絵を描いて、それをもとにして、まちづくりの計画を立ててはどうかという発想について述べたもの。


  • そこを何とか……:技術上の助言検討委員会での出来事
    自治実務セミナー40巻3号(2001年3月)57頁
    [概要]法令の自主解釈が可能になったにもかかわらず、技術上の助言検討委員会では、県の課長が従前の通達類似の詳細性をもった助言を作るように求めていたことの印象を述べたもの。


  • 小さな親切大きなお世話?:ポイ捨て禁止条例の県市競合
    自治実務セミナー40巻4号(2001年4月)78頁
    [概要]ポイ捨て禁止は、県の事務か市の事務か。県条例と市条例の関係はどうあるべきか。いくつかの例をもとにして、ポイ捨て禁止条例をめぐる法政策的論点を解説した。


  • 期待とはうらはらに?:過料処分と現場の認識
    自治実務セミナー40巻5号(2001年5月)77頁
    [概要]地方自治法の改正によって5万円以下の過料を条例で一般的に規定できるようになったが、現場職員は、その活用に消極的であるようにみえる。その理由を、インタビューをつうじて整理した。


  • 二階にあがれどハシゴはずさず!?:職員の意識改革を支える組織の意識改革
    自治実務セミナー40巻6号(2001年6月)43頁
    [概要]地方分権時代になって職員が意識改革する必要があることが強調されるが、それを可能にするには、組織それ自体の意識改革が必要になることを主張する。


  • 権威は動かず?:法令から自主解釈と司法的執行
    自治実務セミナー40巻7号(2001年7月)77頁
    [概要]法令の自主解釈をして告発をした場合、警察や検察はやはり中央政府の解釈を尊重するのではないかという点を指摘したもの。


  • 改めて聞かれると……:日本行政法の特徴
    自治実務セミナー40巻8号(2001年8月)77頁
    [概要]日本の実定行政法の特徴をいくつかあげて、検討した。広範な行政裁量、行政の専門性の前提、規制のコスト意識の希薄さ、二面関係、訴訟にならない制度設計などの点を指摘する。


  • 法律の目的効果を阻害するとは?:条例の違法性審査基準
    自治実務セミナー40巻9号(2001年9月)65頁
    [概要]法律目的の達成を阻害する条例は違法といわれるが、法律が前提とするリスク評価が甘い場合には、自衛手段として条例を制定することもありうると指摘する。


  • あなたしかみえない!?:監督処分要件と執行の実際
    自治実務セミナー40巻10号(2001年10月)65頁<> [概要]行政法が規定する監督処分の要件には、違反者の主観的事情はないのが通常であるが、実際の執行においては、「命令を守る気がないこと」などが考慮されていることを指摘する。


  • 率先垂範!:横須賀市パブリック・コメント条例
    自治実務セミナー40巻11号(2001年11月)31頁
    [概要]横須賀市市民パブリック・コメント手続条例の内容と制定過程を紹介し、いつくかの課題を指摘する。


  • 先手必勝!:措置命令対象者の財産仮差押え
    自治実務セミナー40巻12号(2001年12月)35頁
    [概要]産廃不法投棄に対して措置命令をかけて、その実効性を確保する意味で、命令名宛人の財産を民事保全法で仮差押えした岩手県の対応を紹介する。


  • 庇は貸せども母屋に入れず?:公害法の上乗せ・横出し条例
    自治実務セミナー41巻1号(2002年1月)59頁
    [概要]公害法には、条例による規制をめる規定があるが、上乗せと横出しでは、法的意味が異なることを指摘する。


  • 天下御免のひっぺがし!?:宮城県ピンクちらし根絶活動促進条例
    自治実務セミナー41巻2号(2002年2月)77頁
    [概要]宮城県ピンクちらし根絶活動促進条例の規制の根拠について簡単に検討したもの。


  • 自治力アップの仕掛け:もうひとつの政策法務
    自治実務セミナー41巻3号(2002年3月)57頁
    [概要]条例をつくるような政策法務を対外的政策法務とし、それがつくれるような自治力を養うための対内的政策法務とあいまって発展すべきと主張する。


  • 条例改革!:もうひとつの行政改革
    自治実務セミナー41巻4号(2002年4月)63頁
    [概要]「いらない条例の整理」「わかりにくい条例の整理」「分権推進的条例の整備」を通じて行政改革が実現できることを指摘する。


  • 自治体議会不信?:地方自治法14条3項
    自治実務セミナー41巻5号(2002年5月)35頁
    [概要]地方自治法14条3項が、条例の罰金の上限を100万円としていることについて、第1次法改正時の議論を参照しつつ、現在では、制約に合理的理由はないのではないかと議論する。


  • 身の丈主義!:法律実施に関する住民自治的側面
    自治実務セミナー41巻6号(2002年6月)57頁
    [概要]法律は、自治体行政に十分な実施能力があることを前提とするが、それは、必ずしも真理ではないことを踏まえ、執行レベルについての議論と制度化が必要と指摘する。


  • 直罰それともワン・クッション?:義務づけ規定二様
    自治実務セミナー41巻7号(2002年7月)61頁
    [概要]法律による義務づけ規定の仕方を分析し、直罰になっているかどうかで、区別されているという法政策を指摘する。


  • 霞が関の仁義?:条例論の(もうひとつの)基礎
    自治実務セミナー41巻8号(2002年8月)57頁
    [概要]法案を実質的に準備する中央政府官僚は、「自治事務に関して条例ができる」ということをどのように理解しているかを説明したもの。


  • 許可制いろいろ、規定もいろいろ
    自治実務セミナー41巻9号(2002年9月)41頁
    [概要]許可制を規定する実定法は、法律効果の表現の仕方が多様である。実例をあげながら、不許可にする裁量がない場合やある場合を整理する。


  • コトは起こっている!:行政職員の意識改革
    自治実務セミナー41巻10号(2002年10月)47頁
    [概要]特段の紛争が発生していないことを理由に要綱の条例化努力をせずに放置している現場の意識を指摘し、より積極的な対応を促す。


  • 「法律に関する条例」vs.「自主条例」:条例論の方向性
    自治実務セミナー41巻11号(2002年11月)43号
    [概要]自治体の事務となった部分について条例を制定するか、それとは別に自主条例を制定するか。法律を枠組み的なものとするためには、どちらの戦略が効果的かについて、論点を指摘する。


  • 成金条項?:環境影響評価条例と法律のリンク
    自治実務セミナー41巻12号(2002年12月)67頁
    [概要]機関委任事務の廃止によって環境影響評価条例の結果を個別法の許可基準にリンクできる可能性が開けたことを指摘したもの。


  • 進んでいるよでいないよで:都道府県条例における適用除外規定
    自治実務セミナー42巻1号(2003年1月)25頁
    [概要]都道府県は広域的観点からの事務を担うことになったが、その条例のなかで、「同等な市町村条例」を適用除外にするという法政策の妥当性について議論する。


  • 越すに越されぬ県境線?:措置命令と保護法益
    自治実務セミナー42巻2号(2003年2月)37頁
    [概要]県境付近で不法投棄がされ、その影響が隣県のみに及ぶ場合に、措置命令は可能かについて議論し、現行法制度の限界を指摘する。


  • 南国土佐を「初」にして?:ある分権解釈
    自治実務セミナー42巻4号(2003年4月)39頁
    [概要]高知地裁2002年12月3日判決が述べた憲法・地方自治法・個別法の関係に関する解釈を紹介し、分権改革の趣旨を踏まえたものと評価する。


  • 別れたら別の人?:異動後の研修・分権担当
    自治実務セミナー42巻5号(2003年5月)37頁
    [概要]分権時代において職員の意識改革が大事だといっている分権担当や研修担当が異動後にも同じ気持ちをもって職務に臨んでいるかについてコメントした。


  • 一か八かの真ん中に:事務処理特例条例制度のあり方
    自治実務セミナー42巻6号(2003年6月)39頁
    [概要]新地方自治法252条の17の2が規定する事務処理特例条例による都道府県事務の市町村への移譲について、都道府県の役割論の観点から、若干の疑問を呈した。


  • 「こちら千代田区役所です!」:過料執行同行記
    自治実務セミナー42巻7号(2003年7月)63頁
    [概要]千代田区生活環境条例の路上喫煙禁止に対する過料執行について、パトロールに同行して、気づいたことをメモしたもの。


  • 瞬間最大満足?:同意制と行政の責務
    自治実務セミナー42巻8号(2003年8月)53頁
    [概要]許可などの申請に先立って求められる同意の理由は何か。関係主体の「その瞬間の満足」のためであり、問題先送り的解決であると指摘する。


  • ボクのボタンはキミが押せ!:産業廃棄物処理施設許可の附款
    自治実務セミナー42巻9号(2003年9月)57頁
    [概要]産業廃棄物処理施設の許可に際して、地元市長の了解があればよいという条件をつける運用を2例紹介し、そうした対応がされる理由を探った。