徒然物草(2006年1月)
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数学講究発表会。
今年は4年生の人数が多く、割り当て発表時間が7.5分/人という圧縮進行。
まぁ入学者が多かった(定員40名の所に64名)段階から判っていたことではあったが、
ちょっと気の毒ではあった。
しかし、それだけに時間厳守を強く意識したのか、
よく準備された発表で時間内にきっちり収めてきた。
内容は絞らざるを得なかった所も多かろうが、みな堂々とした発表であった。
立派々々。
PCプロジェクタ・OHP(トランスペアレンシシート)・板書発表が
ほぼ1/3づつ位と、発表メディアも移ってきた。
去年と同じ教室だが、この1年の内にPCプロジェクタ装置が備え付けられていた。
PCプロジェクタ装置の普及状況を考えると、こういう短時間の発表では、
PCプロジェクタを用いたdvi又はpdfによるプレゼンが標準的になっていきそうだ。
うちのゼミは、
内容の都合(計算例を見せたい)でPCプロジェクタによるdviプレゼンを選んだのが
1人いたが、他の5人は伝統的な板書発表。
資料を作ってしまえば何とか形になってしまうプロジェクタ講演と違って、
生で黒板の前に立って行なう口演では逃げが効かない。
その辺を踏まえ、うちのゼミでは敢えてそちらを標準にしている。
多少慌て気味な人もいたが、難易度の高い発表形式をきちんとこなして、
立派である。晩は気分良く飲み。
学年担任だった5年生も多かったが無事卒業に漕ぎ着けて感慨深い。
(2006-01-30)
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大相撲一月場所千秋楽。
流石の朝青龍も大記録を達成して少し集中が途切れたか。
優勝争いとしては横綱に栃東・琴欧州の両大関と白鵬に加え、
平幕で北勝力・時津海という実力者が星を伸ばして絡んできて、
久々の混戦模様となり、それはそれで面白かった。
朝青龍も来場所は盛り返すであろう。
優勝争いにも加わった白鵬・北勝力・時津海の三賞は文句無しとして、
怪我の後とは言え横綱を破った安馬にも出してはどうだったか。
千秋楽勝てばという条件付きだったが北桜の名前が挙がったのは良かった。
その一番負けて敢闘賞を逃したのは残念だったが、
その後、NHKの放送のインタビュールームに現れて熱さを振りまく。
放送側が声を掛けたのか、北桜の方で出たいと言ったのか、
いづれにしても三賞逃しインタビューというのは例のないことだが、
本人のキャラクタが出て面白かった。ヒットでしたね。
休場明けの若の里は星2つくらい負け過ぎだと言っておこう。
勢力図の流動化の兆しがある中、
来場所は番付を上げてその流れに乗って再び上を目指してもらいたい。
今場所は放送時ゲストに、初日やくみつる・中日デーモン小暮閣下と
大の相撲好きを読んだ放送を特筆すべきだが、
両日とも用事で出かけていて見逃したのが実に残念。
中日は余程ビデオに録ろうかと思ったのだが、
見るのにも5時間掛かると思って止めた。でもやっぱり録っとく一手だったかな。
(2006-01-22)
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ついでに。今年は1月7日のかるた名人戦も出かけてて見逃したよ。くぅ。(2006-01-22)
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箱根駅伝(第82回東京箱根間往復大学駅伝競走)。(2005/01/03)
- まづは全チーム繰り上げ無しで襷が繋がったことを祝ぎたい。
繰上げが多発した一時期と較べ、各校の力が接近し、レースとしても面白かった。
- 亜細亜大学初優勝おめでとう。駒澤大学と初出場同期とは知らなんだ。
復路優勝の法政大学も初タイトル。こちらもおめでとう。
- 順天堂大学8区・駒澤大学9区の脱水症状への対処。
過去に幾多の悲劇があり、
それを踏まえて給水や不測の事態への対処規定が定めてあった、
というのが良かった。
某競技で「特例」とか騒いでいるのとの違いを理解したい。
今回の監督による緊急給水は非常事態の特例措置ではなく、規定通りの対処なのだ。
- シード権争いも史上稀に見る大接戦。
最終区のゴール2km前まで9〜11位の3校が並走、最終的に10秒差での決着。
もう優勝候補もいつシード落ちしてもおかしくない激戦だ。
一時は追い付いたが11位に終わった城西大学は10区の区間賞。
こんなに悔しい区間賞があっただろうか。
- 母校早稲田は9区まで9〜10位とシード権獲得の期待が強まったが、
最終区で力尽き、約3分差の13位。結果的に去年より差が付き順位が落ちたが、
展開としては惜しかった。実に残念。
しかし、トップ差10分切ってるのにシード落ちとは。
少なくとも上記公式サイトに載ってる74回以降にはないようだ。厳しい。
という訳で今度の予選会も厳しい争いとなりそうだが、来年のお正月も待っているぞ。
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「里見八犬伝」(前編)、いいぞ。
NHKの人形劇「新八犬伝」で擦り込まれ、
高校の頃に岩波書店のハードカバー全10巻を読破した者としては、
曲亭(滝沢)馬琴作のあの「南総里見八犬伝」を正面からドラマ化するんだ、
という姿勢が明瞭なのが、まづ嬉しい。
だって冒頭のナレーションの口切りが「世は戦国となりし比(ころ)」だぜ。
この時点でシビれた。
あの原作を5時間にまとめるのだから、
全部そのままとはいかないのは明らかな訳だが、
原作に忠実な所は拘り、捌く所は捌き、オリジナルな要素で繋ぎ、
うまく組み立ててある良く出来た脚本・編集だと思う。
八房を捌いたのは随分思い切ったと思うが、
親兵衛神隠しも含めて荒唐無稽に過ぎる所を捌いて、
人間のドラマにした方が落ち着くってことだろうな。
原作ファンだと「八犬伝」と銘打った作品でがっかりすることは多いが、
今回のはもう途中からは安心して期待して見ていられた。
結構細かい所でツボを突いてくるし。
里見方・敵方を衣装の色分けで表す、なんてのも、
勧善懲悪の原作テイストを掬い上げたとも言える。
基本的には娯楽大作だからね、元々。
「芳流閣の決闘、かっこい〜」って見てればいい訳で。
細かい所では「仁義礼智忠信孝悌」の中でちょっと馴染みの薄そうな文字の
「悌」の意味をさりげなく説明する辺りにも工夫が感じられた。
明日の後編も楽しみ。(2006-01-02)
て訳で後編。まとめに入らないといけないので説明調になるのはやむを得ないし、
原作の後半の病的な展開を考えると、難しいのは後半だが、
お正月ものだしハッピーエンドにするにはあれくらいしかないでしょう。
良くぞまとめたという感じ。
(これはしょうがない。原作も行徳までが一番面白い。)
中国風のセットも、原作が水滸伝を暗に引いていることを踏まえたとも言える。
最後はちょっと語らせ過ぎか。もっと暗示的でも良かったんじゃないかな。
ただ、その中で
「(玉梓)人の世に戦は決してなくならんぞ」
「(伏姫)後の世のことは後の世の人に任せましょう」
というやりとりは心に響いた。
現代での「南総里見八犬伝」の一つの形を作ったと言えよう。秀逸。
[参考リンク: おぱく堂亭主園部宗庵さんによる
「南総里見八犬伝」白龍亭]
(2006-01-03)
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あけましておめでとうございます。佳き年になりますように。
(2006-01-01)
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