光デバイス等の設計において、光がデバイス内をどのように伝搬していくかを視覚的に計算する方法がビーム伝搬法(Beam Propagation Method,
BPM)です。光の伝搬を記述する方程式はMaxwellの方程式より導かれる波動方程式ですが、これを光の伝搬とともに逐次的に計算するのがビーム伝搬法です。波動方程式を数値計算する方法には高速フーリエ変換、有限要素法、有限差分法を用いる方法があります。また時間を含めた4次元の波動方程式を空間と時間領域で差分化して数値計算するのがFDTD法です。このFDTD法はあるステップ時間ごとに対象とする空間領域の電界、磁界分布をすべて計算しますので、反射を含めた計算をする上で有効な計算手段です。ただし計算するのに非常に大きなメモリ空間を必要とします。