屈折率分布アレイ導波路はIII/V族半導体材料によって作製されています。この半導体材料は熱光学効果、プラズマ効果、電界効果などさまざまな物理効果により屈折率変化が生じます。アレイ導波路の屈折率をこれらの物理効果によって変化した場合、アレイ導波路内を伝搬する光の位相差を制御することが可能になり、波長分波と同時に出力導波路を動的にスイッチングできる波長スイッチ機能を実現することができます。
図はヒーターによる熱光学効果の屈折率変化を用いた1×4波長スイッチの構造です。
この波長スイッチでは、4波長の光を異なる出力ポートから取り出す波長分波機能と同時に、ヒーターに電力を加えることによって出力ポートを変えることがスイッチング動作を実現しました。これは熱光学効果による屈折率変化を用いた波長スイッチですが、キャリア効果、QCSE効果による波長スイッチの試作も行っています。