徒然物草(2009年1月)
-
大相撲一月場所千秋楽。(2009-01-25)
- 両横綱千秋楽結び全勝決戦の千載一遇の好機を逸したのは残念だが、
そのお蔭で2番見られたので良しとしよう。
2番とも立合いから一方的になり大相撲にはならなかったが、
横綱同士の一番となるとやはり仕切りの間の緊張感が違う。
いや、その一番に留まらず、千秋楽全部、更には場所の後半から全て、
楽日結びの一番に向けて緊張感が高まっていく、そんな場所であった。
朝青龍の復活は大きいが、それだけでなく、片屋に白鵬がいて、
両横綱並び立つ形になったのが、最近になく盛り上がった何よりの要因である。
当たり前と言えば当たり前の形に戻っただけなのだが、
梅常陸まで遡らずとも、栃若・柏鵬・北玉・輪湖・千隆・曙貴と、
両横綱並立で毎場所のように優勝を争う時代は大相撲が盛り上がるのである。
白鵬は賜杯再戴に向けて、朝青龍も更に稽古充分で臨む来場所は、
更に楽しみな場所になるだろう。
- 一方、大関陣は、
前半こそ琴欧洲が喰い付いたものの後半失速、
魁皇ももはや勝越してカド番脱出で立派と言われる状態、
千代大海も時折目覚しい相撲を見せるが時折過ぎ、
琴光喜は何をか言わんや、
日馬富士は新大関の重圧と体調不良か後半の復調がせめてもの救い、
と奮わない場所であった。
- 関脇以下では、
把瑠都は前半は堂々の大関相撲だったが
後半は相撲を忘れたかのように失速して大関には近付けず。
稀勢の里は辛うじての勝越しは大いに不満だが来場所の新関脇が濃厚で、
関脇での相撲に期待。
以前にも書いたように
関脇と小結とでは取組編成の上で上位陣との対戦順が違う
ので星の意味合いが違ってくる。
後半に向けて調子を上げてくる上位陣とどう対戦するかに期待したい。
旭天鵬が前半の対上位陣で1勝6敗でその後の中日から8連勝というのは
或る意味幕内中堅の実力者振りを大いに発揮したと言える。久々の三役復帰が濃厚。
豪栄道の上位での二桁は立派。
新三役濃厚の来場所は上述の力士達と大関先陣争いを繰り広げてもらいたい。
栃煌山が幕内下位ながら初日から8連勝で給金直し、終わって二桁勝って、
三賞なしとは頂けない。確かに上位陣と当てられずに星を崩してはいるが、
優勝争いにも名前が連日出ていたことだし敢闘賞に値するのではないか、
せめて千秋楽勝てば敢闘賞くらいには出来なかったものか。
- 華麗な四股で人気の片山が引退とは残念。
一方、十両下位で負けが込み幕下陥落濃厚となって進退が注目された、
これまた人気力士の北桜、千秋楽の相撲は北桜最後の一番かと、
満場のお客さんも普段と違う雰囲気で見ていたようであったが、
最後の大塩撒きを待たず時間前に立って見事勝利、
取組後には幕下でも取ると現役続行を表明、
本人はまだまだ取る気満々で、それを表すような立合いと取り口であった。
十両復帰を大いに期待。
- 追記: 朝青龍の土俵上でのガッツポーズが一部から非難されている。
確かに土俵上での振舞いは心のうちを抑えるのが相撲の美の一つであり、
番度のことであればその非難も的を射ているが、
番度でないどころか、優勝の度にしている訳でもなく、
今回の優勝までの経緯、
怪我を乗り越え進退が懸かると言われながら辿り着いた優勝だからこそ
抑え切れなかった振舞いなのは、見ていれば解ることで、
それを解さないのは見る方も粋でない。
言うにしても「気持ちは解るが土俵上だから」「はい、すいません」
くらいで良いではないか。
横綱審議委員会は横綱の権威を高める為に置かれた機関なのに、
最近は事ある毎に横綱の権威を陥しめようとしているように見える。
(2009-01-31)
- 大阪国際女子マラソン。渋井陽子の復活優勝。
度重なる失速レースで、もうこのまま終わるんじゃないか、
とも思わせたが、勝ってみれば危なげない圧勝レースであった。
ゴール直後の喜びようが、何とも渋井らしい。
何かマラソンの勝ち方を掴んだような優勝であった。
奇しくも今日は復活優勝の日だったね。(2009-01-25)
-
箱根駅伝(第85回東京箱根間往復大学駅伝競走)。(2009-01-03)
- 記念大会で22校1選抜チームの出場。
3年連続11位だった城西大が今年は無念の途中棄権。箱根の神様は城西に冷たい。
しかしその他は繰上げもなく、初出場の上武大学を含め、
20校1選抜チームが復路時差スタートで襷を繋げたのは素晴らしい。
競り合いで抜きつ抜かれつという場面も多く、
大学の層が厚くなってますます激戦になっている。
- 東洋大が初優勝を往路復路完全優勝で飾る。おめでとう。
5区山登りのスーパールーキーの走りが何と言っても大きい。
4分差を大捲くりで逆転往路優勝。
「区間新記録の可能性も」という前評判を聞いて、
「あの山の神の記録だぞ、そんな訳はないだろ」と思っていたが、参りました。
復路前半は競り合うも、再逆転してからは手堅くまとめたチーム力も立派。
1・2年生中心ということで、今後2・3年は強いチームになりそうだ。
総合優勝は15校目だそうですが、みなさん全校言えますか?
(あたしは1校だけ出てこなかった。)
- シード権争いは更に激しさを増し、何と昨年優勝の駒澤大学を始めとして、
ここ10年の優勝校の神奈川大学・亜細亜大学・順天堂大学が揃ってシード落ち。
シード校常連の中央大学も10位で際どくシード権確保。
また中央学院大学が新常連化しつつある一方、
伝統校の日本体育大学・大東文化大学がシード権復活、
明治大学も43年振りのシード権確保とか。
更に関東学連選抜が2年連続でシード圏内入りするなど、
シード権争い・予選会からの出場枠争いの厳しさは増す一方である。
それが箱根本選の競り合いにも繋がっている。
- Last but not leastで、母校早稲田が2年連続の2位。
激しく競り合った優勝争いで、伝統校復活と言って良いのだろうが、
ここまで来ると優勝したいね。
- 以前の「箱根」物草
[2008年は休筆中でした
|2007年
|2006年
|2005年
|2004年
|2003年
|2002年
]
-
明けましておめでとうございます。佳き年にしたいものです。(2009-01-01)
[最新の徒然物草
|書き物の目次
|日本語版玄関ページ
]